黄昏通信社跡地処分推進室

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NFL 2012 -- Week 1, part 1

Dallas Cowboys (0-0) @ New York Giants (0-0)

昨年のレギュラーシーズン最終戦の再戦。あの一戦でカウボーイズはシーズン終了となり、一方ジャイアンツはスーパーボウル制覇までのぼりつめた。カウボーイズは期するところが大きいだろうし、ジャイアンツはチャンピオンとして恥ずかしい試合はできない。
試合はおたがい 3 & out の出だしで、その後も前半は攻撃陣が波に乗れない。ジャイアンツはルーキー RB ウィルソンが敵陣でファンブルロスト。カウボーイズは敵陣に入っての 4th & inches をランで更新できず。2Q にようやくインターセプトからジャイアンツが FG をあげるが、これも残り1ヤードまで攻め込んでいたのでむしろカウボーイズがよく止めたという恰好だった。
試合が動き出したのは 2Q 終了間際、ロモが残り5ヤードをスクランブルと見せてのパスでタッチダウンをもぎとってからで、後半はようやくエンジンのかかった両チームがタッチダウンを2本ずつ取り合う展開になる。しかしロモが好調で 22/29 の 307 ヤードをたたき出したカウボーイズに対してマニングは 21/32 で 213 ヤードどまりで、ランもマレーが 131 ヤード出したのに対してブラッドショーは 78 ヤード(両チームともほぼひとりで数字を稼いだ)。スタッツに明確に差が出たのは守備力というよりも攻撃力の差であったと思う。というわけで 24-17 でカウボーイズの逃げ切り勝ち。

  • 4Q のロモからオースティンへの TD パスはよかった。反則2回で 1st & 30 とかなっててリードは7点残り時間は6分台、「こりゃ適当に時間喰って FG から逃げ切り狙いだな」と思ったところでのロングパス。プレイコールも含めてしびれた。直後にジャイアンツが TD を返していて、そこで3点差と7点差では全然違っただろうから大きかった。
  • リーグ側と審判との報酬交渉の影響でこの試合は代替審判だったがまあまあそつなく裁いていたように思う。しかしカレッジとかで経験長いらしいけど本業中学校の先生とかいう人がいきなり NFL の審判に引っ張り出されちゃうんだから人生何があるかわからないものだ。少し厳しい笛が散見されたように思うけど、堂々としていてかっこよかった。
  • カウボーイズ WR のオグルトゥリーはこれまでのキャリア通算で 25 回 295 ヤードのレシーヴしかなかったのがこの試合だけで 113 ヤードタッチダウンレシーヴ2回。これがブレイクのきっかけになるだろうか。
  • ジャイアンツのオフェンスの不振はマニンガムの移籍とクルーズの不調(3回ドロップしてた)が原因として語られていたが、個人的にはランが出なかったことも大きかったように思えて、つまりジェイコブズの穴が思ったより大きかったのかなという気がしている。あと今日はウィルソンが前半の早い段階でファンブルロストした後ボールに触らせてもらえなかったらしくて(多分コフリンの指示だろう)、それでランがブラッドショー一本被りになってしまっていたのも痛かったかな。

Indianapolis Colts (0-0) @ Chicago Bears (0-0)

昨年はペイトン・マニングを故障で欠き怒涛の開幕 13 連敗からの 2-14 でシーズンを終えたコルツ。マニングはそのままチームを去り、ドラフト1位ルーキー QB アンドリュー・ラックを迎えて建て直しのシーズンとなる。一方昨年 7-3 まで走りながら QB ジェイ・カトラーが骨折で離脱するとそこから5連敗して終戦となったベアーズ。こちらはカトラーが復帰して、ドルフィンズから WR マーシャルを、そしてレイダーズから RB ブッシュを獲得した。今年こそはプレイオフという意気込みの感じられる補強だ。
コルツはベアーズのファーストシリーズの1本目のパスをいきなりインターセプトリターンタッチダウンという幸先のいい滑り出し。しかしオフェンスはベアーズのディフェンスラインに苦しめられ中々ドライブがつながらず。一方ベアーズはパスプロテクションが弱いのは相変わらずながらカトラーが構わずばんばん投げるアグロなオフェンスで、上手いこと反則をもらったりフォーテイのランを絡めたりして前半だけで 3TD。コルツももう1本 TD を取って食い下がったが、2Q 残り 46 秒からのラックの素晴らしいドライブを得点に結び付けられなかったのは痛かった。37 ヤードの FG をベテラン K ヴィナティエリが右に外してしまった。
後半はベアーズがさらに 2TD を重ね、コルツは 4Q にラックがキャリア初 TD を決めるのが精一杯。41-21 でベアーズが快勝した。
ラックは結局 23/45、309 ヤード、1TD/3INT、ファンブルロスト1回というスタッツだった。誉められた数字ではないが、新人のデビュー戦としてはむしろいい方だろう。マニング兄もこんなもんだったっていうし。

  • ベアーズは今年こそはいけそう。マーシャルはカトラーとの相性がいいし、ブッシュも仕事をきっちりこなした。オフェンスラインだけが問題で、カトラーがヒットされてアウトなんてことになれば昨年のリプレイではある。
  • コルツは流石に今年も苦労しそう。まあそりゃそうか。いずれにしても世代交代は必要だったろうけど、マニングの負傷→移籍で強制的に数年前倒しにしなければならなくなったのは厳しいところ。少なくとも来年ぐらいまでは見守るべきか。