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NFL 2013 -- Week 6, part 1

今週は4試合しか見られず。

Washington Redskins (1-4) @ Dallas Cowboys (3-3)

BYE 明けのレッドスキンズの自滅。カウボーイズの倍以上のヤードをゲインしながら、得点では逆に倍近い差をつけられて敗れた。前半はタッチダウンを奪えず 6-14 で折り返し、後半は今季ここまで封印してきたリードオプションを使い始めるとグリフィンの動きが俄然いきいきし始める。フィールドゴールとモリスの 46 ヤードのタッチダウンランで 16-21 まで詰め寄ったが、4Q に入ってからフィールドゴールの失敗、自陣4ヤード地点でのグリフィンのファンブルロスト、とどめにエンドゾーンでのインターセプト、とミスを重ねて 16-31 で敗れた。
カウボーイズはオフェンスチームは大した数字ではなかったもののリターナーのハリスが頑張り、86 ヤードのパントリターンタッチダウンと 90 ヤードのキックオフリターンを見せた。得点としてはほぼこの分だけ上回ったので、スペシャルチームの勝利といっても過言ではないかも。NFC 東地区は例年通り抜け出すチームがなく、カウボーイズとイーグルズ(どちらも 3-3)の争いになりそう。

  • やっぱり RG3 は走ってなんぼなのでがんがん走ってくれると嬉しいけどそうするといつか怪我するのでそもそもスタイル自体に無理があるという話になるのかな。

New Orleans Saints (5-1) @ New England Patriots (5-1)

今季好調の強豪同士の対決。額面通りすっごい面白い試合だった。
FG でペイトリオッツが先制したが、セインツはすぐにショートパスを多用してタッチダウンを奪い逆転する。しかし試合開始時からペイトリオッツはセインツの TE グレアムを CB タリブが徹底的にマンツーマンでマークして「消し」に来ていて、2Q に入ってからその効果が出始める。ランも出ずグレアムも封じられたセインツが攻めあぐねる間にペイトリオッツタッチダウンを2本奪って再逆転。特に2本目のドライブは 3rd&17 と 3rd&11 がありながらいずれもブレイディが時間を稼ぎ、伏兵 TE ホオマナワヌイにパスを投じてファーストダウンを奪った。7-17 で折り返し。
しかし黙ってやられるセインツではない。後半に入るとブロッキングアサインを見直したのか、驚くほどランが出るようになる。グレアムは消されたままだったが、ランが出ることでドライブが続くようになり、まずはフィールドゴールを返して7点差とすると、次のドライブでタッチダウンをあげて同点に追いつく。
ペイトリオッツは返しのドライブでゴスコウスキーがキャリア最長となる 54 ヤードのフィールドゴールを決めてまたリードすると、3ドライブ後には敵陣 20 ヤードでブリーズのパスをインターセプト。しかしこれはセインツのディフェンスが踏ん張って、返しのドライブをなんとかフィールドゴールにとどめる。17-23 でペイトリオッツがリード。
返しのドライブ、セインツはランを中心に攻めあがる。ブリーズが珍しく自分で持って走ってファーストダウンを奪うと、トーマス、ロビンソン、フルバックのコリンズまで動員してドライブを継続。最後は 3rd&20、もう刻めないしフィールドゴールでは追いつけない場面でブリーズは右のエンドゾーンへパスを投じる。これが見事に WR スティルズに通ってタッチダウン。24-23 と 1Q 以来のリードとなった。
ペイトリオッツはこの後のドライブでスリーアンドアウト、1プレイ目でインターセプト、と立て続けに攻撃権を失い、この間にセインツはフィールドゴールを1本追加して点差は4点に広がり、流石に万事休す。
……かと思ったのだが、ここからが凄かった。残り 1:13 タイムアウト無し、自陣 30 ヤード地点からの攻撃で、ブレイディが次々にパスを決めてあっという間にエンドゾーンに迫る。エデルマンへのタッチダウンを狙ったパスは2本連続失敗するが、4th&4 でコリーへ短いパスを決めてファーストダウンを更新するとすぐさまスパイクしてあと 17 ヤードで残り時間 10 秒。セカンドダウン、ブレイディのターゲットはルーキーワイドレシーバーのソンプキンズで、エンドゾーン左隅に投じられたボールはうそのようにすっぽり収まった。27-30 でペイトリオッツの逆転勝ち。
セインツもペイトリオッツも素晴らしかったが、なんといってもトム・ブレイディがおいしいところを全部持っていってしまった試合だった。流石としか言いようがない。

  • ちなみにグレアムはレシーヴ0。

New York Giants (0-6) @ Chicago Bears (4-2)

イーライ・マニングの被インターセプトは深刻だ。この日も前半最初の2回の攻撃権でマニングはいずれもインターセプトを喫した。相手ディフェンスに狙われているということもあるのだろうが、それはつまりインターセプトを狙うようなリスキーな守備を敷いてもマニングにはどうにもできまいと舐められているということでもあり、さらに言えば実際にどうにもできていないということでもある。
ジャイアンツにとって幸運だったのは、1回はベアーズがそれで得た攻撃で 4th ダウンギャンブルに失敗して0点に終わり、もう1回はリターンタッチダウンになったことで、最少の時間で7点失うだけで済んだことだった。
もうひとつジャイアンツにとってよいほうに転んだのは、エース RB ウィルソンの負傷で仕方なく使った出戻りのブランドン・ジェイコブズのランががっつり出たこと。22att-106yds-2TD の大活躍でこの日の攻撃の軸となった。
マニングは3ドライブ目からは立ち直り、特に 3Q でタッチダウンをあげたドライブでは 3rd&long を何度も迎えながらそのたびにきっちりパスを決めてファーストダウンを更新する粘り強さを見せ、これが5連敗中のチームのクオーターバックかと唸らされるほどだった。
しかし試合は前半に上記のリターンタッチダウンを含めて3タッチダウンを決めたベアーズが、後半はフィールドゴール1本しか挙げられなかったものの 21-27 で逃げ切り勝ち。タッチダウンパス2本はいずれもマーシャルへのもので、カトラー=マーシャルのラインの強力さがあらためて示された。ベアーズは4勝2敗となり、NFC 北地区でライオンズと並んでいる(直接対決負けてるので2位)。
ジャイアンツは未だ初日が出ないが、随分と光明の見える試合だった。次週のマンデーナイトではやはり不振のヴァイキングズと対戦するので、初勝利が現実的な目標になりそう。