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NFL 2013 -- Week 1, part 2

フォードフィールドは満員であった。

Minnesota Vikings (1-0) @ Detroit Lions (0-1)

NFC 北地区の同地区対決、昨季は両チーム合わせてもレギュラーシーズンでは 14-18 とかだったわけだが何故か GAORA の開幕週の中継カードに入れてもらえた(ありがたや)。
試合はライオンズのフィールドゴール失敗からスタート。映像で見る限りはホルダーのミスっぽかった。返しのドライブの最初のプレイでヴァイキングズはピーターソンにボールを渡し、いきなりど真ん中をぶち抜いて 78 ヤードのタッチダウンラン。今年も絶好調、かに見えた。
ライオンズはスタフォードがあわやタッチダウンかという絶妙なパスをカルヴィン“メガトロン”ジョンソンに通すがホームゲームとは思えない厳しい判定でインコンプリート。ポンダーの無理やり気味のスイングパスをインターセプトしてリターンタッチダウンを決めたかと思ったらスーの完全に不必要かつ悪質なローブロックでヌリファイ。仕切りなおした次のプレイでスタフォードが今度はインターセプトを喫する、とやることなすこと上手くいかない。
ヴァイキングズはポンダーがシンプソンへの絶妙なロングパスを決めて、最後はピーターソンがねじこんで 14-6。これはヴァイキングズペースで折り返せるな、と思ったところで落とし穴が待っていた。敵陣でポンダーがラッシュを受け、左へロールアウトしながらボールを投げ捨てようとしたところで右腕がスーの左腕に当たってしまい、ふらふらっと上がったボールをインターセプトされてしまう。返しのドライブでライオンズはレジー・ブッシュが活躍、スタフォードも要所でパスを決め、最後は残り 10 秒ちょいで時計が流れているところからまさかのラン、しかも密集でダイブという大胆なタッチダウンを決めて、13-14 と追い上げてハーフタイムに入った。
後半もライオンズは勢いを維持し、早々とタッチダウンを挙げて逆転するとヴァイキングズがようようフィールドゴールに辿り着いた直後にまたタッチダウン。27-17 とリードを広げる。ヴァイキングズも黙ってはおらず、ポンダーがシンプソンへ素晴らしいロングパスを決めると(パスの長さもシンプソンのキャッチも完璧だった。この日一番美しいパスだったと思う)タッチダウンにつなげて 24-27 の3点差。
この後が決定的だった。返しのドライブをパントに追い込んでからのヴァイキングズの攻撃で、ポンダーが味方の足に躓いてピーターソンへハンドオフするボールが低くなってしまう。これがファンブルとなってライオンズがリカバー。返しのライオンズのドライブで、反則でフィールドゴール圏内から勝手に出て行ったライオンズに対して、サードダウンの、それもファーストダウンを取れなかったプレイでラフィング・ザ・パサー。その後もせめてフィールドゴールにとどめればというところで、またしてもサードダウンで止めたプレイで反則して(パスインターフィアランスだったかな)ドライブが継続、結局タッチダウンを奪われてしまう。24-34 で残り7分、決して逆転不可能な点差ではなかったが、今日のヴァイキングズにはそれを跳ね返す力はなかった。そのまま 34-24 でライオンズの勝ち。

  • ライオンズは今日の試合に関して言えばレジー・ブッシュの加入がめちゃめちゃ大きい。レシーブ 100 ヤードラン 90 ヤードと、ひとりでヴァイキングズの守備陣を切り裂いた。相乗効果でもうひとりの RB ベルもかなり走れていて、昨年は全くあてにできなかった地上戦が今年はある程度計算できそうだ。そうなればスタフォードのパスももっと通しやすくなるだろう。今年は台風の目になるかも知れない。ブッシュはドルフィンズでのここ2年は正直なんだか空回りしている印象だったが、ライオンズは合っているのかも知れない。
  • ヴァイキングズは守備の甘さが気になる。もともとこういうところあるんだけど今日はブッシュにやられすぎた。
  • ピーターソンは 18 回走って 93 ヤードだったが最初の1プレイで 78 ヤードだから残り 17 回で 15 ヤードしか走れておらず、実際殆ど封じられた印象だった。昨年は滅多になかったロスも数回あり、これでは厳しい。昨年同様ファーストダウンはピーターソンのランから入るプレイが多かったのだが、それでロスしてしまうとかなり手が狭まってしまう。まあどうすることもできないが、これが研究された結果だとすると今年は苦しいシーズンになるかも知れない。
  • ポンダーは 18/28-236yds-1TD/3INT。相変わらずプレッシャーを受けた時のプレイ選択に課題が残り、3DE も 2/10 の 20% だから苦しい状況をだいたい打開できてない感じ。ライオンズのディフェンスラインは強いので情状酌量の余地はあるが、もう少しなんとかして欲しいところ。いい材料としては移籍2年目のシンプソンと手が合ってきた感じがするところで、この日はレシーヴ7回で 140 ヤード。得点につながるロングパスも2本通していて、これは今年の武器になるかも知れない。