見るのはともかく書くのが追いつかん。
San Diego Chargers (1-1) @ Philadelphia Eagles (1-1)
なんとなくフィリップ・リヴァーズという QB には肩入れしたくなるところがあって、微妙に変なフォームだったりやたらクイックリリースが早かったりとにかく足がすごく遅かったりスペック的にも萌えポイントは多いのだけど、ここ2シーズン見た限りではかなりの「持ってない感」があって、そこが一番肩入れしたくなるところだと思う。今季はとうとうノーヴ・ターナー前ヘッドコーチがクビになって、一方残ったリヴァーズにはあと1年時間が与えられた。今年こそが勝負の年なのだ。なのに先週は 21 点のリードをひっくり返されて負けている。
一方のイーグルズは今季ある意味では最も注目を集めているチームだ。そういえば、アンディ・リード前ヘッドコーチがチームを去り、QB ヴィックは1年契約でチームに残ったというのはチャージャーズと事情が似ている。こちらは先週はハイテンポ・オフェンスで RG3 を擁するレッドスキンズを屠ってきた。後のない男たちが、チームを背負ってぶつかりあう。
試合は序盤からチャージャーズのペース。リヴァーズは絶好調でショートパスを決めに決めまくる。ところがファンブルロストなどもあって印象ほどは得点を伸ばせない。イーグルズは先週ほどのハイテンポオフェンスは見せず、こちらも得点は伸びない。2Q に入ってチャージャーズはリードを広げるとディフェンスがやや守りに入ってクッションをとるようになり、そうなった途端にヴィックのパスが通り始める。タッチダウンを返して 13-10 で折り返し。
3Q が終わって 20-20 となったあと、4Q にはとうとうイーグルズがヴィックのランを使うようになって 23-27 と逆転する。それまではさんざんオプションの形でヴィックからマッコイにハンドオフして布石を打っていたので、どこかで来るとは思っていてもどうしてもすぐには対処できないものらしい。チャージャーズも粘ってこの後タッチダウンを返し再び 30-27 と逆転するが、残り時間が3分以上あるのはあまりに早すぎる。
案の定返しのドライブでイーグルズはレッドゾーンまで攻め入るが、ここでヴィックを1プレイだけ下げてフォールズを出して、また次にヴィックが出てきたり(ヴィックの負傷だったらしいがよくわからない)ばたばたして結局フィールドゴールで同点どまり。最後はリヴァーズがきっちりフィールドゴール圏内までドライブを進めて、ニック・ノヴァックが決勝のゴールを蹴りこんだ。33-30 でチャージャーズの勝ち。
チャージャーズは先週のひどい負けを払拭できた。イーグルズとしても、まあこの世にいい負け方なんてものはないのだが、悪い負け方ではなかったと思う。
- リヴァーズは 36/47-419yds-3TD-0INT。ものすごい数字だ。パッサーレイティングは満点に近いのではないか(と思ったけど 124.3 とかだった。アテンプトが多いからか)。とにかくすごい出来だった。まあ毎ゲームこれができるわけでもなかろうけど、1ゲームだってこのパフォーマンスができれば大したものとも思う。でも、昨年も出だしはよかったんだよな……。
- ヴィックは 23/36-428yds-2TD-0INT。ヤーデイジはキャリアハイとのこと。この他にイリーガルフォーメーションでタッチダウン1本ヌリファイされてる。成功率ではリヴァーズに及ばないがその分長めのパスもばんばん通しててこちらも素晴らしかった。投げてよし走ってよし、今年のヴィックは本当にいきいきしている。いやこっちも昨年も出だしはよかったんだけどね。
Dallas Cowboys (1-1) @ Kansas City Chiefs (2-0)
カンザスシティにアレックス・スミスあり。
移籍後地元での初ゲームとなったスミスは最初のドライブで気迫みなぎるプレイを見せる。パスを出せそうにないと見るや持って走る、走る。特に 3rd&15 から右サイドライン際を駆け上がり、最後はダイブして背中から地面に落ちながらファーストダウンを奪ったプレイはぐっと来るものがあった。どうしても欲しかったタッチダウンをもぎとってチーフスが先制する。
前半の得点はそれだけで、逆転されて折り返すことになるが、後半最初のドライブで再びタッチダウンを奪い再逆転。相手のファンブルからフィールドゴールを追加して 17-13 とすると、カウボーイズの反撃をフィールドゴール1本に抑え、最後は時間を殆ど使いきった上にパントを深々と敵陣に放り込んで勝ち。ディフェンスと、あと地味にパンターダスティン・コルキットの活躍が光った。
これでチーフスは早くも昨年の勝ち星に並んだことになる。連勝スタート自体 2005 年以来とのこと。スミスは長年フォーティナイナーズで芽が出なかったのがようやく一昨年開花したのに、昨年途中には実質追われる格好になっていて実に気の毒だが、チーフスでも頑張っていて大変喜ばしい。ただこの日はレシーバーを見つけるのに苦労しているような印象はあった。
一方のカウボーイズは折角初戦勝ったのにここで勝てず。嫌な予感はしないでもないがまあ2週目に書くことでもないかな。ロモもロモってないしディフェンスもむしろ頑張ってたしこういう日もあるぐらいに思っておいた方がいいのかも。
Denver Broncos (2-0) @ New York Giants (0-2)
兄弟対決。ええと、はしょらずに書くとブロンコスの兄ペイトン・マニングとジャイアンツの弟イーライ・マニングとの兄弟 QB 対決。これまでの対戦成績はいずれも兄がコルツに所属していた頃に2回対戦していて2勝0敗。
前半はペイトンのパスの精度がやや低く、ジャイアンツのディフェンスもよく頑張っていて(あとエンドゾーンファンブルとかもあって)ブロンコスはあまり点を入れられず、一方ジャイアンツも攻め込んでからの詰めが甘くてフィールドゴールを重ねる展開。それでも相手の反則に助けられてタッチダウンも1本あげて、3Q 途中までは 17-16 とかなり競った展開になる。ところがそこでブロンコスがタッチダウンをあげて突き放すと、返しのドライブでイーライが投じたパスが不運なインターセプトとなってそのままタッチダウン、さらにパントリターンタッチダウンがあって5分ぐらいの間に 38-16 となってしまう。こうなると流石に試合の行方は見えて、またイーライが無理筋のロングパスを投げてインターセプトされて、と内容的にもぐだぐだになってしまう。3回目の対戦も、兄ペイトンの勝利に終わった。
- ブロンコスはこの日はノーション・モレノのランがよく出ていた。13att-93yds-2TD。前後半1度ずつ、右のオープンへ走るほとんど同じようなプレイでそれぞれ 20 ヤード以上のタッチダウンランがあったのだけど、正直ジャイアンツも二度目は止めろよという感じも。
- イーライの「不運なインターセプト」はショートパスがブロンコス DB のカーターの背中に当たり、跳ねたボールがさらにカーターの踵に当たって蹴り上げられて、小フライになったボールを CB ハリスがキャッチしたもの。まあそういうこともある。
- ペイトンは試合後に「終わってほっとしている。多分イーライもそうだろう。ポストシーズンはともかく、次のレギュラーシーズン(での対戦(4年後))まで私が現役だとは思えない。今回が最後になるはずだ。家族にとっても喜ばしいことだ」とコメントしていた模様。