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NFL 2014 -- Week 8

Bye はジャイアンツ(3-4)、フォーティナイナーズ(4-3)。

San Diego Chargers (5-3) @ Denver Broncos (6-1)

サーズデイナイトは AFC 西の同地区対決。昨季はプレイオフも合わせて3回対戦して、ブロンコスが2勝1敗と勝ち越している。
案の定両 QB の投げ合いとなったが、流石にマニングの方が格が上というべきか、タッチダウンを5本決めて 35 点。リヴァーズも頑張ったがこちらは3本で 21 点。チャージャーズは故障者が多く、やや不利だったと思われた判定もいくつかあり、点差ほどの力の差はないと思う(思いたい)。


最終スコア:SD 21-35 DEN

Seattle Seahawks (4-3) @ Carolina Panthers (3-4-1)

守備的なゲーム、というと聞こえはいいけど実際は詰めが甘いというか、敵陣に攻め入ってからのターンオーバーがお互い複数回あり、それで中々得点が入らなかった。前半は 3-6、後半もその調子で進み、6-9 となって試合残り時間5分を切ってからようやくシーホークスのドライブが続き、残り 0:47 にウィルソンから TE ウィルソンへの 23 ヤードパスが通って逆転した。
シーホークスは連敗中だったのでなんとか勝てたのはよかった。パンサーズはこれでもなんと地区首位という有様で、NFC 南地区の低迷ぶりがうかがえる。


最終スコア:SEA 13-9 CAR

Baltimore Ravens (5-3) @ Cincinatti Bengals (4-2-1)

AFC 北の同地区対決。今季は Week 1 に既に対戦があり、その時はロードでベンガルズが勝っているが、今回はチーム状態がレイヴンズは明らかに上向き、ベンガルズペイトリオッツにやられて以来ふにゃふにゃなのでその辺りがどう出るかというところだった。
試合はベンガルズタッチダウンして先制する立ち上がり。WR サヌーがワンハンドで、しかもジャッグルしながら最終的には確保するスーパーキャッチを見せて敵陣深くに入ると、最後は1ヤードをドルトンがスニーク。しかしベンガルズはこれが前半唯一の得点になった。
レイヴンズは途中フォースダウンギャンブルを成功させながら残り1ヤードまで攻め込んだドライブがあったが、最後もう一度ギャンブルになり、プレイアクションからパスを投じるもインコンプリート。結局手ぶらで帰る羽目になり、前半はタッチダウンをあげられなかった。フィールドゴール2本で 6-7 として折り返し。
後半はターンオーバーで試合が動く。先にやらかしたのはフラッコで、外に居てボールを狙っていた CB に気づかず投げてしまい、まんまとインターセプトされてしまう。これで与えたドライブをタッチダウンにされると、次のドライブでもまたやってしまう。今度は左側のレシーバのクロスするパターンで、外からスラントで入ってくるレシーバーがナチュラルピックでパスルートに出られなかったのにそこに投げてしまい、CB アダム・ジョーンズがごっつぁんのインターセプト。これはフィールドゴール止まりだったが、6-17 とリードを 11 点にまで広げた。
レイヴンズは返しのドライブで RB タリアフェッロが 10 ヤードのタッチダウンランを決めると、ツーポイントコンヴァージョンを決めて 14-17 と3点差に詰める。その返しのベンガルズのドライブは 10 プレイを超えたがこれもフィールドゴール止まりで、14-20。
その次のベンガルズのドライブは敵陣 32 ヤードまで攻め込むがここでドルトンがナータに素早いラッシュを受けてボールを手放すのが間に合わずファンブルしてしまう。それをスミスにリカバーされ、ゴール前8ヤードまで走られる。次のプレイでタリアフェッロがあっさりタッチダウンを決めて、とうとうレイヴンズが 21-20 とこの試合初めてリードを奪った。そして次のプレイ、折角アダム・ジョーンズが 34 ヤードのリターンをしてくれたのに、ドルトンのパスはあっさりインターセプト。立て続けのターンオーバーで、24-20 となる。
残り 3:59、時間を考えるとラストに近いドライブで、ベンガルズはいきなり 3rd&10 になるが、ドルトンがサヌーへ 53 ヤードの図々しいロングパスを通して一気に相手陣深くに入る。これはサイドラインから5ヤードほど内側に落とすパスで、うまくディフェンスの裏をかいたデリバリだった。さらに 3rd&2 からグレッグ・リトルにパスを通して残り6ヤードで 2:00 。ベンガルズはランを3回コールし、レイヴンズはタイムアウトを2回使って残り1ヤード半で 1:01。もちろん行くしかない 4th ダウン、ベンガルズのプレイ選択は QB スニーク。普通に考えればスニークには長過ぎる距離を、しかしその距離の故に不意打ちになったコールで、オフェンスラインが完璧に押し勝ってタッチダウン。24-27 とベンガルズが再び逆転した。
残り 0:57、自陣 20 ヤード地点からタイムアウトなしでレイヴンズは最後のドライブ。サードダウンでフラッコが投じたパスは右奥のスティーヴ・スミスにすっぽり収まり、ランアフターキャッチでディフェンスをかわしてタッチダウン……かに見えたが、これはスミス自身のパスインターフィアランスでヌリファイされる。CB アイロカもやや大げさに倒れていたが、反則か反則でないかということなら反則になるのだろう。結局レイヴンズはファーストダウンすらとれず力尽きた。
ベンガルズは A.J.グリーンを欠く布陣であったが相手のミスを着実に得点につなげ、ドルトンが最初と最後にタッチダウンを決め、ぎりぎりの勝利をもぎとった。これでレイヴンズをスイープしたことになり、タイミング的にも地区優勝争い的にも非常に大きな勝利になった。一方レイヴンズはフラッコが 17/34-195yds-0TD-2INT と粗いスタッツで、まあもともとこういうキャラではあるしそれでもここまで接戦に持ち込むのは大したものと言えるかも知れない。


最終スコア:BAL 24-27 CIN

Indianapolis Colts (5-3) @ Pittsburgh Steelers (5-3)

ちゃんとは観られていないが、ロスリスバーガーの日だったようだ。40/49-522yds-6TD-0INT という数字はすさまじいのひとことで、これだけ投げて 80% 以上決まってる&1試投あたりが 10 ヤード超えてるのはばけものとしか言いようがない。522 ヤードは NFL 史上4位とのこと。ラックも 400 ヤード投げたがこちらはインターセプトも2本喫していて(うち1本がリターンタッチダウン)、まあある意味では通常営業か。


最終スコア:IND 37-51 PIT

Green Bay Packers (5-3) @ New Orleans Saints (3-4)

サンデーナイトフットボールはいずれもリーグ屈指の QB を擁するチーム同士の対戦。
パッカーズがいきなりロジャーズからコブへのロングパスを通し、わずか5プレイでタッチダウンを挙げて先制すると、セインツもすかさずお返しとばかりにブリーズがスティルズへロングパスを決め、最後はクックスのランでタッチダウン。そこからはおたがい敵陣に入ってフィールドゴールを決めて帰る、を前半の間じゅう繰り返し、4回パッカーズがリードしてセインツが4回追いつき、16-16 で折り返す。
セインツは後半最初の攻撃で 4th ダウンギャンブルに失敗し、初めて得点できずに攻撃権を手放す。パッカーズは返しのドライブで順調に攻めたが、エンドゾーンまで5ヤードのところでロジャーズが投じたパスをクウォーレスが弾いてしまい、小フライになってインターセプトされる。これがこの試合の流れを変えた。セインツがその返しのドライブでタッチダウンを挙げたのに対し、パッカーズはその次のドライブでもインターセプト。さらにもう一本セインツが取って、16-37 と思いがけず大量リードになってしまった。
4Q に入ってようやくパッカーズは1本タッチダウンを返すが、その後のキックオフでオンサイドキックをリカバーできず、これで勝負あった。ロジャーズは week 1 以来のインターセプトで、複数インターセプトを喫したのは今季初となったが、どちらもレシーバーがボールを弾いていて、ロジャーズには少し気の毒だった。セインツはブリーズが 27/32-311yds-3TD-0INT と殆ど完璧な成績で、地上も RB イングラムが 24att-172yds とか意味の分からない数字を叩き出した。地元で 3-0、敵地で 0-4 とはっきりした数字だが、地元とはいえこれだけの試合ができるチームが 8-8 で終わるとも思えず、もう少し上向いてきそうだ。


最終スコア:GB 23-43 NO

Washington Redskins (3-5) @ Dallas Cowboys (6-2)

マンデーナイトは同地区対決。
レッドスキンズは近いうちのグリフィンの復帰も見据えてか、前週の試合で後半投げて 11/12 だったコルト・マッコイを先発に起用。これが当たって 25/30-299yds という堂々たるスタッツを残し、オーヴァータイムでの勝利に貢献した。レッドスキンズの QB の層の厚さは謎である。カウボーイズは試合を通じてファンブルが計4回(うち2回ロスト)とやや多く、また 3Q にはロモがヒットを受けて手術した背中を傷めて一旦退場し(4Q に復帰)、攻撃に決め手を欠いた。
最後は先攻のレッドスキンズが FG だったためカウボーイズにも裏の攻撃があったのだが、4th&3 からノーバックにしてパスを通せず終了。GAORA の解説の板井氏が「ここであからさまにパスしかないというフォーメーションにしたのは疑問」と言っていたがそれには同感で、なんといってもマレーがいるのだから1バックにすべきだったと思う。まあ実際ランをコールするのすげえ勇気いると思うけど。マレーはこの試合も 19att-141yds とかで 100 ヤードゲームは継続中。ていうか普通にスタッツだけでもバケモンだな。
レッドスキンズは 3-5 となったのでかろうじて死んではいない勝敗となった。カウボーイズは6連勝でストップ。


最終スコア:WAS 20(OT)17 DAL 

Other Games:ファルコンズ死す/ラムズ今週は大敗/ブレイディ大暴れ/メッテンバーガー初先発/ジーノ・スミス悲惨/ヴァイキングズ3勝目/ドルフィンズ久々に貯金/カーディナルズ1敗を守る/ブラウンズ連敗免れる

DET(6-2) 22-21 ATL(2-6):ロンドン興行第2回戦はおそらく今季のファルコンズの墓標になるかという試合。なにしろ前半 0-21 からの逆転負けである。こんな試合をやらかしてしまうようではどうにもなるまい。最後はタイムアップフィールドゴールだったのだが、ライオンズ K プレイターは 43 ヤードのキックを外し、しかしディレイオブゲームで5ヤード下がって蹴り直しとなって、改めて蹴った 48 ヤードを決めた。ライオンズにはツキも勢いもある。あれよあれよの 6-2、今年こそはプレイオフに行きたいところ。
STL(2-5) 7-34 KC(4-3)ラムズ、今週は元気なく敗戦。1Q にタッチダウンをあげてそれっきり点が取れず。デイヴィスも 15/25-160yds-1TD-1INT と精彩を欠いた。まあ先週みたいなこともあれば今週みたいなこともある。チーフスはこれでチャージャーズに 0.5 ゲーム差と迫った。
CHI(3-5) 23-51 NE(6-2):ベアーズはこれ何かが崩壊してるんだけどなんだろうな。単にディフェンスというだけで済む問題なのか。ブレイディは 30/35-354yds-5TD-0INT と完全に手のつけられない数字。カトラーも 20/30-227yds-3tD-1INT と頑張ったが、これだけ点を取られてはどうしようもない。
HOU(4-4) 30-16 TEN(2-6)タイタンズの QB はとうとうルーキーのザック・メッテンバーガーになった。髪を切って髭を剃り先発に備えたメッテンバーガーだったが、J.J.ワットにサックを浴びること2回、ファンブルフォースも1回受け、いわゆるプロの洗礼という奴を浴びた。「ここはハイスクールじゃないんだ、NFL だぜ」とはワットの弁。それでも 27/41-299yds-2TD-1INT とスタッツは意外なほどよく、そう悲観したものでもなさそうだ。テキサンズは RB フォスターが 20att-151yds と大暴れ。星を五分に戻した。
BUF(5-3) 43-23 NYJ(1-7):ビルズ QB カイル・オートン、これで 3-1。意外なほどいい成績で驚くほかない。フレッド・ジャクソンも C.J.スピラーも負傷で欠場し、ランはわずか 67 ヤードに抑えられる中これだけ得点できたのは、まあ半分以上はジェッツの実に6回に及ぶターンオーバーの賜物だろう。特に先発のジーノ・スミスは 2/8-5yds-0TD-3INT と完全に負け投手というか、なんといってよいかわからないぐらいひどい数字だ。新加入のパーシー・ハーヴィンもラン 28 ヤード、レシーヴ 22 ヤードと期待に沿えなかった。闇は深い。
MIN(3-5) 19(OT)13 TB(1-6)ヴァイキングズ、タイムアップフィールドゴールで追いついて、オーヴァータイムにインターセプトリターンタッチダウンで勝ち。すでにプレイオフは苦しいが、それでも勝ち星をひとつひとつ重ねることには意義がある。バッカニアーズは bye を挟んでの連敗で、出口が見えない。
MIA(4-3) 27-13 JAX(1-7):結果だけ見ればなべてこともなく、なのだが前半は殆どジャグァーズが支配したといってもいいような内容だったらしく、ゲインしたヤーデイジは 199-4 まで行ったらしいのだが、得点には反映されなかった。2本のインターセプトリターンタッチダウンドルフィンズを助けた。ドルフィンズはオフェンスが冴えず、タネヒルも反省しきりだった様子。
PHI(5-2) 20-24 ARI(6-1)カーディナルズ、まじで強えーな。イーグルズにまで勝ってしまった。6-1 はここ 40 年のチームの歴史で最良のスタートとのこと。カーソン・パーマーは 20/42-329yds-2TD-0INT と成功率 50% を切りながら 300 ヤード以上稼ぐというコメントしがたいスタッツを残した。フォールズは 36/62-411yds-2TD-2INT とこちらははっきり荒っぽい数字で、昨季のシュアなイメージにはほど遠いが、なんとか試合は作っているというところか。
OAK(0-7) 13-23 CLE(4-3):ブラウンズ、なんとか勝って「未勝利チームに連敗」という事態だけは回避。よかったよかった。ホイヤーも 19/28-275yds-1TD-0INT と立ち直った様子、だが、ランが RB 3人合わせても 23att-38yds と殆ど全く走れておらず、C アレックス・マックがシーズンアウトとなってしまった影響は大きいのかも知れない。まあしかし、とにかく勝てたのはよかった。AFC 北はこれで 4-2-1 のベンガルズが首位、5-3 の2チームが続いて、4-3 のブラウンズが最下位という大混戦になっている。レイダーズは接戦に持ち込んだが、後半の2度のファンブルが響いた。カーは依然勝ち星がなく、流石に少し気の毒かな。

  • どうでもいいけどソンプキンズ(元ペイトリオッツ)、今レイダーズに居るのな。そこそこやってたような気がするけど、あの程度じゃ足りないのか……。

(更新終了)