黄昏通信社跡地処分推進室

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いちごのつぶつぶ

イチゴはあの外側のつぶつぶ部分こそが(「種子」ではなく)「果実」である、という話は中学の生物のプリント*1に書かれていたのをずっと憶えていて、先日家でその話をしたところ「じゃああの赤くて甘くておいしいとこはなんなの?!」という話に(当然)なり、「え、あ、花……?」みたいな曖昧な答えしかできなかった。


適切な答えは「花托」らしい。


受粉(じゅふん)すると、めしべがはえる土台(どだい)になる花托(かたく)という部分が大(おお)きくふくらんでくるの。ののちゃんが「果実」と思(おも)ったのは、このふくらんだ花托なの。
というわけで、まあ「花」という答えは間違っていないのだがもう少し正確に言わないと伝わらないね、というところであった。
このサイトは適当にぐぐったら上の方に出てきたので引用したのだが、2007 年の記事を今も残しているのは新聞社としては珍しい(と思う)。内容も詳しくわかりやすくて個人的にはとてもよい記事と思うが、小学生向けのフリガナがほとんど致命的に邪魔で、やはりルビというシステムは大事だと思う。

イチゴのように、子房以外(いがい)の部分がふくらんで果実のように見(み)えるものを偽果(ぎか)というのよ。リンゴやナシも偽果。めしべの土台が種子(しゅし)を包(つつ)み込(こ)むように大きくなったのよ。

リンゴやナシも偽果なのか。これは知らなかった。もしくは忘れていた。状態としては同じことだが。


調べているときに見つけたサイトをもうひとつ。


偽果[accessory fruit; false fruit]: 子房以外の部分が大きく発達する。特に、果肉の多くが子房以外から由来する。厳密にとると、下位子房(後で出てくる)に由来する果実は、多くが偽果になる(子房壁と萼筒や花托が融合していて、果皮に発達する)。
accessory fruit というのはなんかいいではないか。アクセサリー、飾り。でももちろんこの accessory には意味がある。
それにしてもこのサイトはやたら充実している。デザインがかっちりしているし写真も精緻だ。本務の合間に作っていらっしゃるのだろうか。読み始めると止まらなくなってしまいそうな気がする。

*1:関係者向け註:S々木(偽名)先生でした