黄昏通信社跡地処分推進室

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誰にも気づかれないように/食べものを少しわけてやる

先日カード屋でかかっていた曲のイントロに聞き覚えがあって、「あれ、なんか『英雄にあこがれて』にやたら似てるな、でもキーが違うな」と思っていたらやっぱり「英雄にあこがれて」だった。若い女性がボーカルで、ちょっとかわいい感じで歌っていた。変な感じもしたがこれはこれでちょっといいなとも思った。


帰ってから調べてみると、『ローリングガールズ』という昨年放送されたアニメで使われていたカヴァーだった。アニメ自体はバイクを題材にしているようなのだが、各話のサブタイトルから作中からエンディングからブルーハーツ使いまくってたらしい。まあ、少し前から自分たちぐらいの世代の人がクリエイターとして決定権を持つぐらいの歳になっていて、若い頃好きだったバンドの曲を使う、みたいなパターンは散見されていたのでそれ自体は驚くことでもないけど、カヴァーまでしてここまで徹底的に使うのは流石に珍しいのではないかという気がした(知らんけど)。


それにしてもサントラなど見るに結構マニアックな曲の並びで、かなり好きだったんだろうなということは容易にうかがえる。そもそもそうでもなければ「英雄にあこがれて」なんて使おうとは思わないだろうけど。そして初期の曲が多いのもなんとなくさもありなんという感じがした(もっともこれは権利の関係かもしれない……とも思ったが「夕暮れ」とかも使われてるので普通に違うようだ)。


ブルーハーツを知らずにこのアニメを見ていた人には、これらの曲はどんな風に受け止められたのだろうか。古くさく感じられるほど軟弱な楽曲ではないと信じているが、

あんまり平和な世の中じゃ かっこ悪すぎる
ああ 宣戦布告 手当たり次第

なんてヒロイズムはさすがに今じゃあり得ないわけで。