もうこれもすごく今更になってしまったけど、一応書いておく。
少し前にオリンピックについて書いた。オリンピックというのは(関係する競技の*1)スポーツマンにとっては人生を左右するイベントであって、スポーツというのは人類が誇るべき文化であり、仮に東京オリンピックがクソであったとしてもオリンピックやスポーツに対してはリスペクトがあってしかるべきではないか? というような思いがあるからだ。なんで開催を止めろなんて軽々しく言えるのか、おれは本当に不思議だった。
ところが、大阪万博が決まったと聞いた瞬間、ぶわっと否定的な感情が湧いてきて、同時に悟った。オリンピックに対して多くの人が抱いている感情はこれなのだと。少なくとも大きく違いはするまい。
今更なぜ日本で、こんな金がかかることを、わざわざ招致してまで、やらなきゃならないんだ。
おれが前回書いたオリンピックやスポーツそのものはリスペクトすべきだという話は、この疑問には答えられていない。答えられないけど正当化はできるとおれは思っている。そこにはかなり主観的な判断が入っていて、それを万人が共感できるわけではないということも理解できる。
しかし万博の話となると、おれの反応は全く違っていた。ただただあほか、そんなもんやめとけ、としか思わなかったのだ。おれは万博というのはもう賞味期限がほぼ終わってしまったイベントの形態だと考えていて、それこそやらなくてもいいと思っている。しかしこれも主観的な判断ではあり、正当性があるという考えや判断自体はあってもいいと理屈では思う。それがまるっきり吹っ飛んでしまっていた。
反対派の人にとっては、オリンピックというのはおれにとっての万博程度のものなのか。そう思うと寂しくはあるが、スポーツが文化たりえてないひとつの証でもあるのだろう。
*1:これも今更だけどこの視点は抜けていたな。オリンピックに採用されていないスポーツマンにとってオリンピックはどのような位置づけなのだろうか。