黄昏通信社跡地処分推進室

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三日坊主新馬チェック(34)

メジロバリニーズ(父メジロパーマー)が小倉の未勝利芝 2000m に出走。スタートが下手で逃げられず、速めのペースを早目に仕掛けるきついレースで5着。未勝利はいつでも勝てそうに見えるが中々難しいものだ。
アグネスモナク(父アグネスワールド)は500万下ダート 1800m で5着。スローで瞬発力負けしている印象だったので、阪神のダートの方がいいかも知れない。あるいはもっと長い距離……いや流石にそれはないか。

オープン

東京02-06-11R(T18) トキノミノル記念(G3):ストーミーカフェ(牡・父アドマイヤベガ/母グリーティングス)
平均ペースに持ち込んで逃げ切り。この馬が踏んだラップ自体はほぼ完璧だった。時計もこの時期としては相当速く、見せたパフォーマンスに関して言えばかなり高い水準だったことは間違いない。
京都02-05-10R(T16/filly) エルフィンステークスエアメサイア(牝・父サンデーサイレンス/母エアデジャヴー
スローの三番手。展開には恵まれたと言えるが、直線では外によれたりしてやや危なっかしいところもあった。それでも勝てたのはこの馬が強いのか、それとも相手がジェダイトだったからかは読者の判断に委ねたいと思う。おれは後者を採る。時計は平凡だがスローだったしこんなものか。この馬は (22) 以来の2勝目。前走は白梅賞でディアデラノビアに子供扱いされている。今日負かした面々とも次に対戦すれば着順ががらっと変わることもありそう。母はエアシャカールの半妹。この馬はエアシャカールにかなり血統構成が近いことになる。ノーザンテーストが一本入るが、牝馬同士なら距離は保つだろう。

500万下

東京02-05-9R(T14) 春菜賞:トップガンジョー(牡・父マヤノトップガン/母ゴールデンノヴァ)
平均ペースの流れを四番手につけて、直線まで待ってから追い出す。早目に抜け出していた逃げ馬が最後は止まり完勝。器用なレースぶりで好内容だった。時計は水準ぐらいか。芝の 1800m 以下ばかり使われて、6戦目で未勝利を勝ち上がり、これは8戦目。母ゴールデンノヴァはメイキングテシオ、ライブハウスの半妹。ということで、折り合いもつくし距離は保ちそうなのだが。上でもこのレースができればそこそこはやれるかも知れない。能力的にはやや辛いか。
東京02-06-7R(D14):セレスエンブレム(牡・父 Belong to Me/母 Decorated Empress)
ハイペースを五番手で見る形。追走は楽で、直線に向いても外から先行馬勢に並びかけると、そのまま早目に抜け出して押し切ってしまう。時計は悪くない程度だが完勝だった。 (31) に続いて連勝。前回「個人的にはあんまり期待しませんけど」と書いたが思ったよりはやる。短距離馬はオープンまで来てしまうと芝に対応できない限り使うレースが相当限られるのが辛いところで、米系のスピード血統なのでそこら辺は心配。ダートなら上でもそれなりには。
京都02-05-7R(D12):イブキサブデュー(牡・父アフリート/母イブキスタイリスト)
ハイペースを押して好位へ。追走には余裕がなく、四角手前から鞍上の小牧太がムチをばしばし入れる。するとそれによく応えて渋太く伸び、最後までばてないで押し切った。ハイペースだったが時計は中々よい。 (26) 以来の2勝目。血統は四代母がクリアアンバーであるから、要するにそれ系。アンバーシャダイイブキマイカグラサクラバクシンオー。あれ、ちょっと古くなりつつあるか。前回「首をかしげたくなる配合」と書いたがこれでいいのかも知れん。この馬牡馬だから関係ないけど。上でも短距離なら面白いが、使うところがあるのか?
京都02-06-7R(D18):シルクストリート(牡・父タバスコキャット/母クイーンオブタイム)
スローの流れを三番手で楽に追走、直線抜け出して後続に三馬身半の差をつける。展開には恵まれたが上がりは速く、このような馬場/展開に向いているということだろう。タバスコキャットに母父ブライアンズタイムなら大人しくダートか。上でもまるで駄目ってことはなさそう。
京都02-06-8R(T24) 梅花賞:レットバトラー(牡・父サンデーサイレンス/母スカーレットブーケ
3歳のこの距離だから当然どスロー。5番手を追走して、四角からは外をまくって直線入り口でアドマイヤタカに並びかける。そこから直線の間ずっと競り続け、差し返されそうになりながらもハナ差先着。時計はお話にならず、上がりはまあ上出来。この日記には初登場。サムライハートの勝った新馬戦で名前だけ出ている。その後は折り返しの未勝利戦を勝ち、中京2歳ステークスと白梅賞で連続3着。やや能力が見えた感じはある。母は名前から判る通りスカーレットインク系の“緋色の一族”。この馬は勿論ダイワルージュダイワメジャーの全弟にあたる。今回は 2400m で勝ったが、血統的にはむしろ皐月賞の方が向いていそう。オープンでもそこそこやりそうだが、そこそこ止まりじゃないだろうか。
小倉02-05-10R(T12) 萌黄賞:コスモマーベラス(牝・父フジキセキ/母ロモーラ)
仕掛けて好位へ。もちろんハイペースで、途中三頭雁行の真ん中になる場面もあったが、全くお構いなし。直線に向くとあっさり先頭に立って抜け出し、押し切ってしまう。強い内容だった。時計も同日の古馬500万下より速い。この馬は福島で新馬勝ち((20) 参照)、その後500万下でマルカジークの2着がある。母の血統は相変わらずよくわからん。米血を重ねているらしいのだが……。フジキセキ× Nijinsky というのは前回も書いたけどバランスがいい。というか好き。上でも短距離路線で面白いかも知れない。

新馬

東京02-05-4R(D16):トラストブラック(牡・父フレンチデピュティ/母アムワジ)
前半ついて行けず、速くもない流れで少し離れたしんがり。直線仕方ないので一番外へ持ち出すと、エンジンがかかってそのまま全部差し切ってちぎってしまう。正直他の10頭はなにをやってたんだというレースで、時計もひどい。上がりだけは結構いいのだが……。牝系はちょっと遡るとアラジやらイーグルカフェやらジムフレンチやらぞろぞろ出てくる。この馬はフレンチデピュティ× Tejano × Graustark なのでダート寄り。半兄にリワードゲイン(父アフリート)。1800m ぐらいまでか。上では通用するまい。
東京02-06-5R(D14):フサイチピクシー(牡・父フサイチソニック/母フサイチクリスタル)
フサイチソニックの産駒。おれフサイチソニック好きだったんだよねえ。というかデインヒルが結構好きなのだ。最近死んだ種牡馬ではかなり残念だった方です。逃げ馬を二番手でぴったりマーク、平均ペースぐらいからそのまま押し切って六馬身ちぎってしまう。しかし時計は平凡で、ちょっと恵まれた感じは否めない。フサイチソニック×ブライアンズタイムだから中距離向き。芝に向く可能性もなくはなし。近親は四代母の孫に Where or When が居るがここまで来るとトリビア。上ではつらいだろう。
東京02-06-6R(T16):サジターリオ(牡・父スピニングワールド/母 Impruneta)
好位のインを追走。どスローで、直線では外に出して抜け出しかかるが2着馬トロピカルシャドウに猛烈に抵抗される。その上内に寄ったり外に逃げたりかなり若い。それでも勝つ辺りは能力なのか。時計は遅いが上がりは悪くない。正直 Roy や Ajdal はわからんが多分マイル以下向き。芝の方がよさそう。って父親見てるだけじゃねーかよ。四代母がココットなので大叔父と大叔母に当然ピルサドスキーファインモーション兄妹。上では今のところ厳しい。
京都02-05-6R(D14):サクラスフィーダ(牡・父スキャターザゴールド/母カーリムフェザー)
速めのペースを三番手で追いかける。前が相手と見て、四角では外を回って追い上げる。直線ではタマモゴールドとの一騎打ちになり、びっしり競り合った挙げ句にちょっとだけ前に出た。時計はまあまあか。凄く地味な牝系。半姉にコペルティーナ(父サウスアトランティック・中央6勝)。正直ダートっぽい血統だけど、芝に向く可能性もなくはなし。距離は 1400m 以下がいいだろう。上ではすぐには辛いかな。
京都02-06-5R(D12/filly):ジョリーヴォア(牝・父ジョリーズヘイロー/母タケイチオージョ)
好位のインを追走。それほど速いペースではなく、直線を向いてから先行馬を交わすのに手こずる。最後は割って抜け出したが、時計も上がりも遅く評価はできない。ジョリーズヘイロー自身は芝に向きそうな血統してるが、スーパーナカヤマも出しているし、この配合だとダート向きになるんだろうか。芝でもやれる可能性はある。三代母がイットー。良血……とは言えないよねえ。上では苦戦必至。
京都02-06-6R(T18):セイザンスピード(牡・父 Stormin Fever/母 Restraint)
三番手の外を回る。どスローで、四角では追い上げ始め、直線入り口過ぎからは馬場の真ん中で先頭に立つ。まだ馬場にアドヴァンテージがあるのか、それとも単にどスローか、その両方か、とにかく後続の馬は誰も来れずそのまま押し切り。もちろん時計は遅く、上がりは及第点。Stormin Fever はこの世代ストーミングパワー((21) 参照)に次いで新馬2勝目。日本と相性がいいのかも。母の父は Unbridled's Song で、やっぱり平坦向き、保ってぎりぎり 2000m までか。上ではすぐには辛いか。
小倉02-05-4R(T12):サザンバクシンオー(牡・父サクラバクシンオー/母カンセイハート)
ロケットスタートを決める。内から来た馬を制してハナへ。絵に描いたような平均ペースで、最後まで後続につけ入る隙を与えなかった。時計と上がりは平凡。血統はサクラバクシンオー×クリスタルパレス×アローエクスプレス。いかすぜ。牝系は三代母の娘にテイタニヤ、とか程度。芝の短距離向き。タフに活躍してくれそう(願望込み)。でも上ではしばらく苦戦しそう。