黄昏通信社跡地処分推進室

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NFC 2011 -- WEEK 8

今週の bye:ジェッツ(4-3)、レイダーズ(4-3)、ベアーズ(4-3)、パッカーズ(7-0)、ファルコンズ(4-3)、バッカニアーズ(4-3)。なんでこんなに4勝3敗ばっかりなんだ。そして唯一負け知らずのパッカーズはお休み。

New England Patriots (5-1) @ Pittsburgh Steelers (5-2)

好調な2チームの対戦。ペイトリオッツはビルズに逆転負けしたあの一戦しか敗れておらず、スティーラーズもここまで2敗に抑えて地区首位をキープしている。NFL を代表すると言ってもいい(んだと思う)両 QB ブレイディとロスリスバーガーの対決という意味でも注目のカードだった。しかしながら試合は対照的な展開。パスディフェンスが Week 7 終了時点で 32 位だったペイトリオッツ相手にロスリスバーガーは面白いようにパスを通し、どんどんドライヴを継続する。特に 1Q ではペイトリオッツは3分ほどしかボールを持てず、苦しい立ち上がりとなった。2Q でロスリスバーガーが自陣深い位置からほとんどプレゼントのようなパスを献上してインターセプトされると、流石にブレイディはタッチダウンまで運んで 7-10。しかしこの後もロスリスバーガータッチダウンパスを決めて 17-7 とする。結局 17-10 で折り返し。
後半もスティーラーズの守りは堅く、フィールドゴールを2本追加して 23-10 に。だがタッチダウンまで行けなかったのが最後に利いてくる。ペイトリオッツは 4Q に入ってからようやくブレイディのパスが通り始め、ゴール寸前にまで迫ると、相手の反則によるファーストダウンも含めて残り 10 ヤード以内から実に6プレイを重ねタッチダウン。17-23 とワンチャンス残す。しかし反撃もそこまでで、この後のオンサイドキックに失敗したあと、最後はエンドゾーンを背にした攻撃でブレイディがサックされ、落ちたボールをエンドゾーンの裏(なんていうんだろう)まで転がされてセーフティ。25-17 でスティーラーズの勝ち。得点差以上にスティーラーズの快勝だった。
このまま行けばプレーオフのどこかで対戦する可能性もある両チームだけに、この試合は伏線的な位置づけになるかも知れない。ロスリスバーガーがショートパスをどんどん決めたことと、一方ペイトリオッツはロングを徹底的にカバーされて、仕方なく投げたショートパスは通るものの早いタックルでつぶされる、というパターンを繰り返していたこと。おそらくどちらも同じことは繰り返すまいから、どう修正してくるかというところがひとつの見物になると思う。

San Diego Chargers (4-2) @ Kansas City Chiefs (3-3)

マンデーナイトは AFC 西地区の同地区対決。前半は完全にチーフスのペースで、チャージャーズの QB リヴァースに殆ど仕事をさせず、13-3 で折り返す。後半に入るとチャージャーズのディフェンスが機能し始め、チーフスの攻撃を継続させず、3Q だけで3本のフィールドゴールを決める。チーフスは RB バトルの活躍で 4Q 前半にタッチダウンを奪って 20-12 と突き放しにかかるが、尻上がりに調子を上げてきたリヴァースがざくざくパスを通し、とうとうこの試合初のタッチダウンにたどり着く。当然ツーポイントコンヴァージョンを狙い、エンドゾーンぎりぎりへのパスを決めて 20-20 と初めてこの試合で同点にした。
勢いに乗るチャージャーズは返しのチーフスの攻撃でファーストダウンを許さずパントに追い込み、その返しではリヴァースが順調にパスを通してフィールドゴールレンジまで迫る。残り時間は2分を切り、あとはぎりぎりまで時間を使ってフィールドゴールを決めるだけ……だったのだが、なんとリヴァースがスナップを落球。それもランのフォーメーションでハンドオフだったのに! んでこぼれたボールをチーフスがリカバー→オーヴァータイム突入→チーフスがフィールドゴール決めて勝ち、という美しすぎるお約束が展開された。リヴァースにおいては気の毒な限り。

Minnesota Vikings (1-6) @ Carolina Panthers (2-5)

不振のチーム同士の対戦。だが、両チームとも今季から新ヘッドコーチを迎えており、この試合ではルーキー QB が先発したという共通点があって、将来を占う意味で楽しみな試合と言えた。特にパンサーズの QB キャム・ニュートンは開幕からスターターとして起用され続け、NFL の新人記録を塗り替えまくっている。らしい。一方ヴァイキングズのクリスティアン・《思案》・ポンダーは先週初めてスターターの座を勝ち取り、パッカーズ相手に 27-33 と善戦している。
試合はキックオフをヴァイキングズのリターナーシェレルズがエンドゾーンでキャッチし、あわやタッチダウンかという 78 ヤードのビッグリターンを見せてのスタート。しかしヴァイキングズはそこから1ヤードも進めずにフィールドゴールを狙う羽目になりあまっさえ外すというしょぼい出だしに。ところがパンサーズも最初のプレイでいきなりニュートンがサックされてターンオーバー、とこちらもしょっぱい滑り出しになった。結局その返しであっさりタッチダウンを決めてヴァイキングズがリードする。パンサーズは 2Q にタッチダウンを2本挙げて逆転するも、2Q の残り1分強というところでニュートンがまたしてもサックされてターンオーバー。ここでポンダーはこれまでほとんど距離を稼げていなかった RB ピーターソンを立て続けに使い、わずか2プレイでタッチダウンにこぎつけて同点に追いつく。
後半はニュートンがスミスへのパス、ポンダーはピーターソンのランを要所で使い、おたがい1タッチダウンずつを挙げて 21-21 で 4Q へ。先に均衡を破ったのはヴァイキングズだったが、タッチダウンまでは行けず、2分少々と微妙な時間を残してフィールドゴール。しかしここからのニュートンが凄かった。時間のない中なんとかパスを通し、一度は 4th ダウンにまで追い込まれながら 44 ヤードのパスを決めて一気にヴァイキングズ陣内へ。最悪でも同点、タッチダウンなら逆転という状況を作り上げる。結局残り 13 ヤードで 4th ダウンとなり、フィールドゴールで同点……の筈がこれをキッカーマーレが外してしまいまさかの試合終了。ニュートンにもマーレにも気の毒な結末であった。あんなことあるんだねえ。
ポンダーは嬉しいスターター初勝利。18/28 の 236 ヤード1タッチダウンという数字はまあまあまあ、というところだけど新人の初スターターとしては上出来だろう。一方のニュートンは 22/35 で 290 ヤード3タッチダウン。味方が簡単なパスをドロップする場面も散見されたし、最後もキッカーが外すしということで NHK-BS の解説でも指摘されていたが先輩たちに足を引っ張られてるような印象は否めなかった。先週「ニュートンすげえらしいのになんでパンサーズ勝てないの?」と書いたが、この日の試合でちょっと解った気がする。ただ、2回のファンブルがいずれも相手のタッチダウンにつながっていて、そこは若さというものなのかも知れない。

  • 今週もドルフィンズは元気に逆転負け。一時は 11 点リードしたようだが 4Q に 10 点取られて終了。まじでやばい。
  • コルツも8連敗。マニングはまだ戻れないようだ。どこぞで「サイドラインで献身的にカーティス・ペインターを支える姿は感動的だ」とか書かれてたけどチーム的にはそれどころじゃない感じ。
  • ラムズは初日を出した。しかも好調セインツ(つってもこれ負けて 5-3 だが)相手に序盤から攻めまくって逃げ切るという別のチームみたいな勝ち方だったらしい。試合前にセントルイスカーディナルスの選手が応援に来てくれたとかで、おれらもやらなきゃみたいな感じになってたのかも。ちょっといい話!
  • ブロンコスティーボウ、今週は駄目駄目。相手がライオンズってのもあるけど 18/39 で 172 ヤードでは話にならぬ。まあ先週も数字的にはそんなもんだったわけだが。やはりそう上手くはいかんか。
  • カウボーイズイーグルスに 7-34 で完敗。これでまた 3-4 と黒星先行。あかんっすなあ。