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NFL 2014 Preview -- Minnesota Vikings

もうすぐ開幕なんで居てもたってもいられないテンションを記事にするぜ! でもテンションだけで知識はないから誰の役に立つのかはよくわからない。

Minnesota Vikings -- NFC North (Last Season: 4th)

Team W L T Pct PF PA Net Pts TD Home Road Div Pct Conf Pct Non-Conf Streak Last 5
Minnesota Vikings 5 10 1 .344 391 480 -89 45 5-3 0-7-1 2-3-1 .417 4-7-1 .375 1-3 1W 3-2

ヴァイキングズは昨季は悲惨なシーズンだった。勝敗数だけ見れば悲惨とまでは言えないように思えるかも知れないが、これは前半 1-7 から後半 4-3-1 としたもので、要するにシーズンを通してほとんどカヤの外だったということになる。細かく見ると最初の3連敗が痛く、そこまではオフェンスが機能していたのにそれ以上にディフェンスがやられて負けが込み、その後はだんだんオフェンスも機能しなくなっていってしまった(そしてディフェンスも立ち直らなかった)。QB もポンダーの肋骨の怪我に端を発してキャセル、フリーマン、またポンダー、と“クオーターバック・カルーセル”などと揶揄されるほど次々にスターターを変えてむしろ味方を混乱に陥れ、最終盤にやっとキャセルが一番ましと結論が出たが全く完全に遅すぎた。


今年はフリーマンをクビにしてキャセルとポンダーをキープ、ドラフトでテディ・ブリッジウォーターを指名した。当初は一応3人で先発を争わせるということだったがポンダーは予定調和的に早々と脱落、開幕スターターはとりあえずキャセルということになったようで絵に描いたような「再建のシーズン」という奴が待っていそう。
とはいえリーグ屈指の RB ピーターソン& FB フェルトンのコンビは健在だ。昨季はいまいち活躍できなかったが、8メンボックスで守られてるのにポンダーがパスをぜんぜん通せなくてしかたなくピーターソンに渡してやっぱり潰される、みたいな有様だったのであんまりピーターソンのせいじゃないような気はしている。QB 陣がパスを頑張れば地上戦にも勝機が見えるというものだろう。ゲアハートを放出する羽目になってしまったのは痛いけど。
で、パス攻撃のもう一方の鍵たる WR 陣はジェニングズ、シンプソン、パターソンと一応の駒はそろっている。突き抜けたエースはいないけど、そこそこ悪くない面子という見方もできなくはないような気もするような(歯切れ劇悪)。あとはジャリアス・ライトに今年は頑張ってほしいなーと思って今デプスチャート見たら 3rd 扱いだった。うおおい。→これ書いた後シンプソンが3試合出場停止喰らってライトは普通にロスター入りしました。
そういえば TE カイル・ルドルフが残ったのはよかったかな。ルドルフは身体でかいんだけど「NFL の選手はでかくても素早い」というイメージをくつがえすまさかのもっさりキャラでなんか見ていて笑ってしまう。ただうっかり大型契約結んだのは少し心配、というのはルドルフと一番手が合ってたのはポンダーだったから。杞憂に終わるといいのだが。


昨年ぐだぐだだったディフェンスについてはまずフレイジャー HC をばっさり切って前ベンガルズ DC のマイク・ジマーを HC に据えた。やはりディフェンスを立て直すにはディフェンス畑のヘッドコーチである。フレイジャーも DC 出身だったけど。で、選手ではパンサーズから CB キャプテン・ムネリン、もといマナリン*1を連れてきた。なにしろセカンダリがぐだぐだだったので適切な補強だし、DE ジャレッド・アレンが出ていっちゃったので核になる選手としても活躍してほしいところ。昨季途中離脱した FS ハリソン・スミスが戻ってきているのも明るい材料で、このふたりで DB にある程度のめどが立つとうれしい。スミスはクレバーで勇気があってハードヒットをいとわなくてすげえいい選手なんだけど、チームの現状と本人のプレイスタイル考えるとまた故障という未来がちらつきはする。16 試合無事に出てほしいものです。


スペシャルチームは唯一威張れる陣容だ。3年目の K ウォルシュは1年目の化け物じみたパフォーマンスこそ続かなかったものの2年目の昨季も 86.7% と上々の数字を残したし、2年目の P ロックは平均 44.2yds とヴァイキングズのルーキーレコードを叩き出した。ふたりともしばらくこのチームを支えることになるだろう。KR パターソンはルーキーイヤーの昨季に早速リーグレコードタイの 109yds リターンタッチダウンを決めたし、PR シェレルズ(残念ながら DB としては凡庸(余計なお世話))も確か昨季リターンタッチダウンがあって、共に一発のあるリターナーだ。意外な角度で点が取れるというのは相手にしてみればうっすら嫌なものだろう。


なんにせよ厄介な相手の揃う NFC 北地区でサヴァイヴするのは難しそうで、昨年よりいい星ならまあよし……とまとめてもいいのだが、そんな誰でも書くようなことを書いてもしょうがない。ファンがひいきしないで誰がひいきするのかという話である。キャセルがパスをばんばん通し、相手にパスを意識させておいて地上をピーターソンが切り裂き、マナリンの率いるディフェンスがしっかり守って、僅差のゲームでウォルシュがフィールドゴールをねじこめば、パッカーズやベアーズとだってわたりあえるチームだ。地区内対戦を五分でこなせれば勝ち越しやプレイオフも見えてこよう。希望的観測を(めいっぱい)こめて、10-6 での地区2位、プレイオフ進出を期待したい。まるっきりの夢物語ではないと信じている。
まあもしシーズンに希望がなくなればブリッジウォーターがスターターに抜擢されるだろうから、それはそれで楽しめるシーズンになってくれるかなという気もする。

*1:つづりは Munnerlyn