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NFL 2015 -- Week 8

今週の BYE はビルズ(3-4)、ジャガーズ(2-5)、イーグルス(3-4)、レッドスキンズ(3-4)。ちょい負け越しぐらいのチームが多いな。

Miami Dolphins (3-4) @ New England Patriots (7-0)

サーズデイナイト。
ペイトリオッツは最初のドライブでいきなりタッチダウンまで辿り着いて先制するが、その後はパント続き。ところがドルフィンズは輪をかけてひどく、パントにおつきあいする合間に自陣9ヤード地点からスナップミスでセイフティになってみたり、インターセプトを献上してフィールドゴールを決められたりと散々。結局前半ドルフィンズは無得点で、ペイトリオッツは得意のハーフタイム直前のタッチダウンを決めて 0-19 として折り返す。
後半はドルフィンズのレシーブから再開したが、タネヒルがロングパスをすぽんすぽんと2本決めて敵陣1ヤード地点まで攻め込む。これを次の1プレイできっちりタッチダウンにして、反撃開始。
……かに思われたのだが、結果的にはドルフィンズの得点はこれが最初で最後になった。後半もタネヒルはプレッシャーに苦しみ、被サックが試合を通じて5回。インターセプトをもう一本献上し、まともに進められたドライブがほとんどなかった。一方ペイトリオッツは 4Q にブレイディがエデルマンにタッチダウンパスを2本決め、いつの間にか点差を大きく広げていた。終わってみれば頭からケツまでペイトリオッツの試合だった。


最終スコア:MIA 7-36 NE

Detroit Lions (1-7) @ Kansas City Chiefs (3-5)

ロンドン興行、今季の二試合目。やたら渋い(成績の)カードになってしまったがまあ仕方ない。昨季はどちらも勝ち越しているのだ。放送は日テレ G+ だったから本来見られないカードなのだけど、第一日曜日なので無料放送だった。
試合は最初のドライブこそライオンズがフィールドゴールで先制したものの、あとはチーフスの一方的な展開。徹底的に短いパスとランに絞った攻撃でドライブを続け、RB ウェストもジャマール・チャールズの穴を 20att-97yds とよく埋めて、さらにはアレックス・スミスのスクランブルが 49 ヤードまで伸びたりとか謎のゲインもあって得点を重ねまくった。
ライオンズはランもパスも中途半端で軸になるプレイがなく、スタフォードは後に行くほどサックされ、しまいには3プレイ連続サックを喰らったりしててひどいものだった。最後は諦めてダン・オーロフスキーが出てきていた。その頃にはチーフスもスミスを下げてチェイス・ダニエルが出てきてたりしてロンドンの人気の毒だった。まあこの点差じゃ誰が出てきても一緒だけども。
チーフスは少し立ち直ってきた感じがあって、まだワンチャンプレイオフあるかもみたいな雰囲気だけは出てきた。ライオンズはちょっともうおつかれさまでしたという感じで、ここからは来季へ向けてみたいなムードになりそう。


最終スコア:DET 10-45 KC

New York Jets (4-3) @ Oakland Raiders (4-3)

これ渋い対戦ではあるのだが、どちらも今季下馬評よりはやれているチーム同士で、その意味ではちょっと面白いカードとも言えた。
しかしジェッツにアクシデント。フィッツパトリックが開幕6プレイ目にスクランブルした際に左手の親指を傷めて下がってしまう。代わってジーノ・スミスが出てくるがまあいつものスミスという感じで、前半はフィールドゴール2本止まり。
一方デレック・カーは今年は結構堅いはずのジェッツディフェンス相手に目の覚めるようなパスをばんばん決めて、前半だけでタッチダウンパス3本。あっという間に点差を広げていく。後半にももう一本決めて、最終的なスタッツは 23/36-333yds-4TD-0INT となった。昨年の今頃はたった1勝をあげるのに苦しんでいた若者が今年はついに勝ち越しを記録している(シーズン途中での勝ち越しは 2011 シーズン以来とのこと)。レイダーズの再建は意外なほど早く進んでいるのかも知れない。
んでジェッツは後半2本ばかりタッチダウンを決めたものの全然勝負圏内には届かず淡々と敗北。アイボリーのランが 15att-17yds と全く出なかったのも厳しかったか。終盤にはジーノ・スミスがヒットを受けてまたフィッツパトリックが出てきたりと、まあぐだぐだだった。ここへ来て二連敗で 4-3 と、ジェッツの通常営業に戻りつつある感じもする。


最終スコア:NYJ 20-34 OAK

Seattle Seahawks (4-4) @ Dallas Cowboys (2-5)

渋い展開になった。
カウボーイズはまたキャセルが先発したが、デズ・ブライアントが五週間ぶりに戻ってきたのは明るい材料。しかしやはり攻撃は思うに任せず、マクファッデンがなかなかいいランを見せたもののタッチダウンにはたどり着けない。シーホークスもリンチのランがそこまでは出ず、ウィルソンも今日は被サックこそなかったもののぱっとしないスタッツだった。そんな中で 2Q にこの試合唯一のタッチダウンパスをウィルソンが決め、10-6 として前半を折り返す。
後半カウボーイズがさらに1本 FG を返した後のシーホークスの攻撃、ここでウィルソンのパスをカウボーイズのハーディがディフレクトすると浮いたボールをそのまま手に収めてインターセプトが成立する。まだ自陣だったので大ピンチだったが、返しのドライブがスリーアンドアウトに終わり、10-12 と逆転はしたが二点差にとどまった。
カウボーイズは次のシーホークスドライブもフィールドゴール圏内まで攻め込まれながらそのフィールドゴールをブロックして必死にリードを守る。しかしさらにその次のドライブでシーホークスはついにウィルソンのランをなりふり構わず使い始め、今度こそフィールドゴールを決めて再逆転に成功する。
最後は 1:06 タイムアウトなしでキャセルに逆転が託されたが、さすがに決められずゲームセット。シーホークスが苦しみながらも勝って2連勝として、4-4 の五分に星を戻して bye を迎える。一方カウボーイズはずるずると五連敗。ロモがいないから仕方がないとはいえ、ここまで負けるとは流石に思わなかったのではないだろうか。


最終スコア:SEA 13-12 DAL

Green Bay Packers (6-1) @ Denver Broncos (7-0)

これはサンデーナイトだった筈。試合前の時点で 6-0 同士だった両チーム、それも先発 QB がどちらもスーパーボウル MVP の経験があるということで、かなり注目のカードだった。ちなみに無敗チーム同士の対戦でおたがい六勝以上というのは NFL 史上でもまだ四例目でしかないそうだ。
今季の両 QB の調子からするとパッカーズが有利ではないかと予想していたが、ふたを開けてみると序盤からブロンコスが押しまくった。1Q、2Q とヒルマンがタッチダウンランをあげて 0-14 とすると、さらにフィールドゴールも追加して 0-17 と前半のうちに3ポゼッション差をつける。パッカーズはとにかくロジャーズの調子が悪く、なかなかパスが通らない。それでも前半の最後にレイシーのタッチダウンランで7点返し、3Q にもフィールドゴールを決めて 10-17 とした。
しかし反撃はここまで。パッカーズはこの後得点することができず、ロジャーズのスタッツは 14/22-77yds-0-0 と悲惨のひとことだった。逆にブロンコスは後半にもタッチダウンフィールドゴール、あげくにセイフティと追加点を重ね、10-29 と快勝した。マニングは 21/29-340yds-0TD-1INT とインターセプト以外はいいスタッツで、そのインターセプトも失点にはつながらなかった。


最終スコア:GB 10-29 DEN

Indianapolis Colts (3-5) @ Carolina Panthers (7-0)

マンデーナイトフットボール
コルツは最初のドライブの2プレイ目でファンブルロスト。自陣殆どレッドゾーン内だったがここはフィールドゴールに抑える。ところが次のドライブの3プレイ目で今度はラックのパスがインターセプトされてしまう。返しのドライブ、パンサーズは 37 ヤードに 11 プレイかける苦しいドライブだったが、ギャンブルを2回成功させてタッチダウンまで辿り着いた。これで 0-10。しかしそこからはパンサーズの攻撃はさっぱりで、コルツが 2Q になんとか2回フィールドゴールまでつなげて 6-10 として前半を折り返した。
後半に入って 3Q、パンサーズは久々にいいドライブを作ったものの残り1ヤードでファンブルロストしてしまう。好機を逸したかに見えたが、相手の1ヤードからの攻撃をほぼ釘付けでスリーアンドアウトに追い込むと、テッド・ギンが 18 ヤードリターンして敵陣 27 ヤードからの攻撃に持ち込み、わずか2プレイでタッチダウンした。さらに 4Q にはラックがまたしても自陣でインターセプトを放り、ニュートンはごっつぁんのタッチダウンパスをヒット。ただ PAT は右に外れ、この時点での得点は 6-23 になった。
めちゃめちゃひどい調子でも、17 点差ついていても、諦めないのはラックの本当にいいところ。直後のドライブで急にパスが決まり出し、7本中6本成功させてあっという間にタッチダウン。まずは 13-23 とする。返しのドライブをスリーアンドアウトで終わらせると、パントがあまり飛ばず自陣 43 ヤード地点からの攻撃を得る。ここでも開き直ったようなパスを決めまくって最後はフリーナーへのタッチダウンパス。あっという間に3点差まで詰め寄った。残りは 2:15。
今更時間をつぶそうとするパンサーズの攻撃はスリーアンドアウト。コルツはタイムアウトを使い切って 2:02 から最後のドライブを開始する。4th ダウンからのウェーレンへのパスが地面についているように見えたり、きわどいシーンもあったものの短いパスをよく通して、最終的には6ヤード地点まで攻め込んだ。もちろんフィールドゴールは決まって、23-23 の同点で試合はオーヴァータイムにもつれこんだ。
オーヴァータイムはコルツのレシーブからで、ブレイが素晴らしいリターンを見せていきなり自陣 45 ヤードからの攻撃になるが、フィールドゴールを決めるにとどまる。パンサーズは返しのドライブで、テッド・ギンが左奥で完全に抜けたところへニュートンが完璧なパスを投げるがこれをギンがまさかのドロップでタッチダウンならず。結局フィールドゴールを決めて 26-26 でサドンデスに入った。
しかし幕切れはあっけなかった。次のドライブの2プレイ目で、ラックがこの日3本目の自陣でのインターセプトを喫してしまう。返しのドライブでパンサーズは5ヤード進んだだけだったが、フィールドゴールを決めるにはそれで充分だった。
どちらの QB もパス成功率が 50% に届かず、インターセプトも3本と2本で、その他にもファンブルロストがあり、いかにも凡戦だった。ただ展開としてはコルツが大差をぐんぐん追い上げてとうとう追いつき、延長でも双方が得点して、 4Q からはそれなりに面白い試合になっていた。


最終スコア:IND 26[OT]29 CAR

Other Games

NYG(4-4) 49-52 NO(4-4):あんまり NFL では見たことないスコアだけどなにがあったんだろう。ブリーズは 511 ヤードに7タッチダウンでいずれもキャリアハイ。イーライ・マニングも6タッチダウンでキャリアハイ。最後の最後にセインツがフィールドゴールを決めた以外の得点はすべてタッチダウンだった。合計 102 点は NFL 史上3位、合計 13 本のタッチダウンパスは NFL 新記録とのこと。
CIN(7-0) 16-10 PIT(4-4)ロスリスバーガーが帰ってきた……のだが試合は負け。まあベンガルズ相手じゃ仕方ないかも知れない。などと書いてしまうほどベンガルズが強い。この日も 4Q まではリードを許していたが 4Q に 10 点取って逆転勝ち。未だに土がついていない。
SF(2-6) 6-27 STL(4-3):同地区殺しのラムズが不振にあえぐフォーティナイナーズを血祭りに挙げて地区内成績を 3-0 に伸ばし、通算でも 4-3 とした。トッド・ガーリーがまた 100 ヤード以上走ったとのこと。
MIN(5-2) 23-20 CHI(2-5)ヴァイキングズが3連勝。同点からタイムアップと同時にフィールドゴールを決めたらしい。ブリッジウォーターは 17/30-187yds-1TD-1INT と冴えなかったが、ピーターソンが 20att-103yds とよく走り、またシェレルズの値千金のパントリターンタッチダウンもあったとのこと。5-2 は3年ぶりで、あの年はポンダーの2年目だった。前半の貯金を week 13 で吐き出しながら、そこから4連勝でプレイオフに進んだあのシーズン。今年はブリッジウォーターの2年目で、なにかあの年を彷彿とさせる。3年ぶりのプレイオフへ、今のところ視界は良好だ。
ARI(6-2) 34-20 CLE(2-6):ブラウンズ、前半 10-20 から後半完封されての逆転負け。シーズン的にはこれは白旗だろう。マカウンも肋骨を傷め、残り2分で自ら手を上げてジョニー・フットボール・マンゼールにポジションを譲った。カーディナルズはパーマーがタッチダウンパス4本決めて、ターンオーヴァーが4つもありながら快勝。
TEN(1-6) 6-20 HOU(3-5)タイタンズは今週もメッテンバーガー。22/31-171yds-0TD-1INT とまあ凡庸なスタッツで6点どまりだった。テキサンズはホイヤーが相変わらずホプキンス祭りだったがタッチダウンパスも2本決めててエースらしいところを見せた。まあなにしろマレットくびにしちゃったからなあ。この地区はコルツも含めてぐだぐだなのでまだプレイオフのチャンスはある。頑張れホイヤー。
SD(2-6) 26-29 BAL(2-6):これチャージャーズ負けるのかあ。リヴァーズのスタッツなんて 28/37-301yds-3TD-0INT とかでかなりいいんだけどな。ここ4試合は 4,7,8,3 点差で負けていてつらいところ。レイヴンズも僅差の負けが続いていたが今日は最後の最後に勝ち越した。
TB(3-4) 23-[OT]-20 ATL(6-2):これバッカニアーズ頑張ったな。ウィンストン、スタッツ自体は大したことないんだけど、パスで1本とランで1本タッチダウンをあげて存在感を示した。こういうアップセットがあると地区優勝争いも面白くなる。ファルコンズはレギュラータイムの最後に追いついたが、勝ちきれなかった。