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NFL 2017 -- Week 5

今週から bye がある:ブロンコス(3-1)、レッドスキンズ(2-2)、ファルコンズ(3-1)、セインツ(2-2)。負け越してるチームがない。

New England Patriots (3-2) @ Tampa Bay Buccaneers (2-2)

サーズデイナイトフットボール
ペイトリオッツは week 4 までの平均得点も平均失点も 30 点台というめちゃくちゃな成績で、2勝2敗もうなずけるところだ。この日はディフェンスがやや持ち直し、数字としてはバッカニアーズを 14 点に抑えた。とはいえ、K ニック・フォークが FG を3回蹴って全部外したからこの数字なわけで、これが全部、あるいは 2/3 決まっていればペイトリオッツは負けていた。もちろんたらればだが、ペイトリオッツが 19 点しかとれなかったことも現実ではある。内訳としては対照的にタッチダウン1本と FG 4本だった。こちらはゴストカウスキーさすがだ。フォークとてヴェテランのシュアなキッカーなのだが……。
ペイトリオッツはなかなか安心できる状態にならないし、バッカニアーズは負けたとはいえいい内容、ただキッカーはさすがになんとかしなくちゃならないかもね、というところ(今季これで 6/11 とのこと)。


最終スコア:NE 19-14 TB

San Francisco 49ers (0-5) @ Indianapolis Colts (2-3)

ペイトン・マニングの 18 番がコルツで永久欠番となり、ハーフタイムにそのセレモニーがあったため、場内は 18 番の青いユニフォームが目立った。ついでにスタジアムの外には銅像を建てたので土曜日にはその除幕式も行われたらしい。おれはまだ観始めていなかったが*1、やはりこの人はコルツの人なのだなと思う。
前半はどちらもエンドゾーンが遠く、最初のドライブでコルツが FG で先制するも、返しのドライブで同点。その後はパントが続き、2Q にコルツが FG を追加、前半終了間際にフォーティナイナーズが残り 59 秒からの攻撃で FG までたどり着いて 6-6 で折り返した。


後半、コルツは早々と FG を決めて再びリードすると、RB マックが両軍通じて初のタッチダウンとなる 22 ヤードのランを決めて 6-16 とリードを広げる。フォーティナイナーズも FG を返して 9-16 とするが、返しのドライブの1プレイ目でブリセットが T.Y.ヒルトンへ 63 ヤードのロングパスを決めて一気にレッドゾーンへ侵入する。これを最後はブリセットが自ら持ち込んでタッチダウン、9-23 とリードを広げた。
ここからホイヤーが意地を見せる。おかえしとばかりにグッドウィンへ 50 ヤードのパスを通すと、ユーズチェックへのタッチダウンパスで 16-23。さらに次の攻撃、ここはロングドライブになったのだけど、途中 4th&1 を TE キトルへの図々しいロングパスで更新すると、最後ゴール前も2ヤード地点で 1st&goal だったのを 4th&5 まで下げられながら祈るようにキトルへ短いパスを投じる。取った地点では1ヤード手前だったがキトルがうまく身体を投げ出してタッチダウン。ついに 23-23 の同点に追いついて、オーヴァータイムに突入した。
しかしこのモメンタムで勝てないのが今季のフォーティナイナーズだ。week 3 しかり、OT で先制しながら逆転された先週しかり。このオーヴァータイムも、先攻のコルツに8ヤードまで迫られながら起死回生のインターセプトで危機を脱出、返しのドライブでミッドフィールドまで進んで 1st ダウン、あと 15 ヤード行ければいい、今度こそもらった、というところからホールディングで 10 ヤード罰退。結局パントを蹴ると、その次のドライブでコルツに FG までたどり着かれてしまった。
決して内容は悪くない、点差も少ない(ここ3試合は 2,3,3)。それでも勝てずに5連敗だ。なにが足りないのか、運が悪いのか、わからないけど結果がついてこない。ジャーニーマン・ホイヤー、正念場だ。


最終スコア:SF 23[OT]26 IND

Kansas City Chiefs (5-0) @ Houston Texans (2-3)

サンデーナイトフットボールは思いがけず点の取り合いになった。1Q こそチーフスの FG 一本だったが、2Q には FG 二本とタッチダウン二本を追加する怒濤の攻撃を見せる。テキサンズは 2Q にウォトスンがホプキンズへタッチダウンパスを一本通すのが精一杯だった。23-7 で折り返し。
後半はさらに点の取り合いになる。3Q にテキサンズタッチダウンを一本返し、チーフスの FG を挟んでもう一本獲って 26-20 と追い上げる。ここで相手の攻撃を止められれば面白かったのだけど、そうはいかずチーフスにタッチダウンを許してしまう。そして返しの攻撃がパントに終わり、それを PR タイリーク・ヒルにあれよあれよと走られてリターンタッチダウン。ここで勝負あった。そこからはタッチダウンを2本返したものの時すでに遅し。スコアは 42-34 と1ポゼッション差だったが、内容としてはそれ以上の差があった。
テキサンズは黒星が先行しているが、しかしウォトスンは面白いと思う。この日も 16/31-261yds-5TD-0INT というなんともいいがたいスタッツを残した。ルーキー QB が連続する二試合の合計で8タッチダウン以上をあげたのは 2012 シーズンのロバート・グリフィン三世以来だそうだ……というと、かえって不吉になってしまうかもしれないが。


最終スコア:KC 42-34 HOU

Minnesota Vikings (3-2) @ Chicago Bears (1-4)

マンデーナイトフットボール、全米が注目するこの試合にベアーズはとうとうルーキー QB を繰り出してきた。ミッチェル・トラビスキーその人である。たったひとつの順番をトレードアップするためにベアーズは今年の二巡目、三巡目、来年の三巡目までをフォーティナイナーズに差し出した。それほどまでに期待しているのだ。
ヴァイキングズは week 1 以来のサム・ブラッドフォードが戻ってきた。しかし左膝はラムズ時代に2年連続 ACL をやってシーズンアウトになっている爆弾で、大きな不安を抱えている。実際この日も出だしから左足をかばう様子を見せ、投げるフォームがおかしい。スリーアンドアウトを二回繰り返した後、3回目の攻撃では 3rd ダウンでボールを持ちすぎ、エンドゾーン内で綺麗にサックされてセイフティ。ベアーズにあっさり先制された。
しかしベアーズも冴えない。最初の攻撃こそよかったもののパントに終わり、そこからも延々とパントを蹴る。前半残り3分を切って、今度はトラビスキーが自陣深くでサックされてボールを失う。ヴァイキングズは絶好のチャンスを迎えたが、ブラッドフォードはポケット内でオフェンスラインが押されて下がってきたのにぶつかっただけで膝をついてしまう有様。なんとか FG は決めて 3-2 と逆転したものの、ブラッドフォードはここで退くことになった。これで前半は折り返し。


後半はわれらがケイス(・キーナム)の登場。なんたって先週まで投げてたんだからそういう意味での不安はないが、この日はケイスが出てきてからオフェンス全体も見違えるようによくなった。後半最初のドライブでいきなりタッチダウンまで持っていくと、次のドライブではマキノンが中央突破して 58 ヤードの独走タッチダウンラン。リードを広げる。
ベアーズも負けてはいない。後半最初のドライブ、敵陣に入りながらパント……というところでフェイクパント! P オドネルからカニンガムへパスが通ると、カニンガムがシェレルズを交わしてそのままエンドゾーンへ。これで一本返すと、17-9 とされた直後のドライブでもハワード、コーエンの両 RB のランがよく出て、最後は TE ザック・ミラーへの 20 ヤードのタッチダウンパス。ツーポイントコンヴァージョンでは左サイドに走り込むハワードへのハンドオフ→ハワードからミラーへハンドオフ→ミラーからアフターフェイクで右サイドに走るトラビスキーへのラテラルパス、という凝ったプレイで2点獲得して 17-17 の同点とした。
もつれた試合だが最後はあっけない結末になった。トラビスキーが自陣 10 ヤードから右サイドのミラーに投じたパスが S ハリソン・スミスにインターセプトされ、FG 圏内からの攻撃権を与えてしまう。ヴァイキングズは残り時間をほぼ喰いつぶしてからフォーバスがしっかり FG を蹴り込んで、試合を決めた。
ヴァイキングズはせっかく戻ってきたブラッドフォードが時期尚早だったか、下がるまでで被サック4、5/11-36yds というスタッツの通りかなりまずいパフォーマンスで、おそらく来週出ることはなかろう。ケイスが 17/21-140yds と素晴らしいリリーフでチームを救ったが、負けていてもおかしくない試合だった。
ベアーズはトラビスキーが 12/25-128yds-1TD-1INT とまあプロの洗礼を受けた格好にはなったけど、試合としてはそこそこやれたのは希望になったと思う。再建のシーズンであるのは間違いないので、焦らず取り組んでくれればというところ。

  • シェレルズは 2012 シーズン以降パントリターンタッチダウンが5、20 ヤード以上のパントリターンが 20、でいずれもリーグトップとのこと。



最終スコア:MIN 20-17 CHI

Other Games

BUF(3-2) 16-20 CIN(2-3):これベンガルズ勝つのか、というかビルズ負けるのかというか。とにかくひとつ勝った、とか、ヴァーフィクトが戻ってきた、とか、ベンガルズには少しずついい材料が出てきたようだ。三連敗から二連勝で、ドルトンも今季初の 300 ヤード超え。
NYJ(3-2) 17-14 CLE(0-5):ジョシュ・マカウンが古巣相手にリヴェンジを果たす。渋いねえ。前半を 3-0 で折り返し、後半は 14-14 だったのでその3点がものを言って勝ち。ブラウンズはとうとうカイザーを試合途中で諦め、二年目のケヴィン・ホーガンを投入。なりふり構わず勝ちに行ったが、K ゴンザレスの二本の FG 失敗、インターセプト2本とファンブルロスト1回と度重なったターンオーヴァーなどが響いて勝利にとどかなかった。これで3点差だからなんとかしたかったけど。
CAR(4-1) 27-24 DET(3-2):好調の両チームの対戦はパンサーズの逃げ切り勝ち。ニュートンすげえスタッツだなあ。26/33-355yds-3TD-0INT。ブレイディかよ。対照的にランはパンサーズが 28yds、ライオンズが 50yds だったとのこと。
TEN(2-3) 10-16 MIA(2-2)ドルフィンズがディフェンスの堅さだけにものを言わせて勝つ。タッチダウン2本のうち1本はファンブルリターンで、もう一本も 58 ヤードのドライブであげている。そもそもカトラーのスタッツが 12/26-92yds で、まあ勝ち試合のスタッツではない。タイタンズもキャセルが投げてタッチダウン1本だけ。
LAC(1-4) 27-22 NYG(0-5):未勝利戦はチャージャーズの勝ち。4Q にイーライ・マニングファンブルロストから得た攻撃権をそのままタッチダウンにつなげて逆転した。ジャイアンツはベッカムがタックルを受けた際に足首を骨折してシーズンアウト、シェパードとマーシャルも怪我、とちょっと悲惨なことになっている。
ARI(2-3) 7-34 PHI(4-1):イーグルズが 1Q からタッチダウン3本とって圧勝。これで3連勝で 4-1 とした。ウェンツはキャリアハイの4タッチダウンパス。カーディナルズも普通のチームになりつつある感じ。
JAX(3-2) 30-9 PIT(3-2):今年のジャグァーズはどうなっているのか。早くも昨季の勝利数に並んでしまった。Week 5 以降に勝ち越しを記録するのは 2010 シーズン以来だそうだ。まあこれロスリスバーガーインターセプト5本喰らって試合後の記者会見で「Maybe I don't have it anymore.」とか言っちゃった試合なのでどっちかっていうと相手の自滅なんだけども。ボートルズも 8/14-95yds-0TD-1INT ってスタッツはすごい凡庸だしな。ただ、ルーキー RB フォーネットが 28att-181yds と大暴れしてるのはでかくて、ようやく欲しかったパーツが手に入った感じはある。week 5 以降で勝ち越してる状態になったのは 2010 シーズン以降だそうで、なるほど見たことがない。スティーラーズもこれで 3-2 ならまあ全然大丈夫だと思うけど、ロスリスバーガーだけは心配だなあ。
SEA(3-2) 16-10 LAR(3-2)シーホークスが渋く渋く逆転勝ち。オフェンスはタッチダウン1本に抑えられて苦戦したが、ディフェンスがラムズを後半完封した。ラムズはゴフがインターセプト2本とファンブルロスト1、他にファンブルロストが2つあって 10 点どまりだった。
BAL(3-2) 30-17 OAK(2-3):レイヴンズが試合開始から4分足らずでタッチダウンを2本あげ、その得点差をほぼ守りきって勝利。レイダーズはカーが背中の怪我で出られず、E.J.マニュエル(レイダーズにいたのか!)が投げたが、13/26-159yds と微妙なスタッツだった。
GB(4-1) 35-30 DAL(2-3):残り 1:13 からのドライブでパッカーズが逆転勝ち。ロジャーズさすがだぜ。4Q だけで4回もリードが入れ替わったそうで、見ている方は楽しかったろう。カウボーイズは意外ともたついている印象。
(ひとまず更新おわり)

*1:厳密に言うと観始めた年にはまだコルツにいたのだが、それは 2011 シーズンで、マニングは結局全休した。カーティス・ペインターが投げた年だ。