黄昏通信社跡地処分推進室

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入院 (3)

夜も苦しく、浅い眠りと苦しい目覚め、時々のトイレという感じで少しずつ時間が過ぎる。しかし気がついたら朝という感じで一日が始まる。
この日は採血とレントゲンがあったが、夜勤の看護師さんが前の晩のうちにこの日の検査の一覧を印刷した紙を病室の壁に貼って行ってくれるシステムになっていて、これはなかなかいいなと思った。とはいえ効率はあんまりよくないのでもう少しなんとかならんかなという感じもするけど。あと、それぞれの時間帯の看護師さんが最初に入るときに自分の名前が書かれたポップを持ってきて置いていって時間帯の最後に回収していくってシステムもあるんだけどこれは意図が微妙にわからぬ。まあ名前覚えることは覚えるかもしれんが。
レントゲンは自力で行くのは無理だと思い、看護師さんに聞かれたときに車椅子ならと答えたつもりだったのだけど、いざ自分の番になると普通に呼ばれたので仕方なく歩いて行った。歩くのもさることながら順番待ちで座っているのがけっこうきつかった。立って撮るのはまだましで、台の上に仰臥して撮るほうが大変だった。とにかく腹筋を少しでも使うと痛いか痛いんじゃないかと思うかのどちらかで、どっちにしてもすごく緩慢な動きになってしまう。
この日もちょっと身を起こすのがせいぜいで、ほぼベッドの上、時々トイレ往復という感じで過ごす。
便は水様便を通り越してほぼ色水で、悲しいことに眠っていると肛門のところでほぼ止めることができない。せっかくうとうとしたところで尻の谷間を濡らす生温かい感触ではっと目が覚める。そして妙に張るおなかを抱えて、手術台にしがみつくようにトイレにずるずると歩いていく。ウォシュレットがあってほんとうによかったと思う。この日ほど思ったことはないし、もうしばらくないだろう。しばらくは「軟便安心パッド」*1というやつをつけて過ごすことになった。
妻、母、弟と見舞いに来るが、あまり話せず。

*1:商品名は「アテント