黄昏通信社跡地処分推進室

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入院 (4)

この前の晩からこの日の朝にかけてが一番つらかったかもしれない。熱は変わらず、お腹が張り、気を抜けば漏れてしまい、眠っても目が覚める。朝がひたすら待ち遠しかったが、朝になってなにかが変わるわけでもなく。
悲劇的なことに、昨日から熱を出していた息子がインフルBと判明。これで妻は少しの間見舞いに来られなくなってしまう。代わりにこの日は父がわざわざ家に寄ってから来てくれたが、おれの状態もけっこうひどかったこともあってわりと早々にお引き取りいただいた。弟からだという重そうな「TRADER」の紙袋を置いていったが中身を確認することすらできなかった。
いよいよ腹が張って気分が悪くなり続けていたのだが、夕方にトイレに立ったときについに我慢できなくて吐いてしまう。ちゃんと便器に向けて吐いたおれをほめて欲しい。六度ほど戻し、緑色の汁を驚くほどどっさり吐いた。看護師さんを呼んだところ「胆汁ですね」とのこと。そういえばマジックに《胆汁吐き》というクリーチャーがいたような気がする。胃に管を入れた方がいいかもしれないというようなことを言われる。
この時は一瞬少し楽になったが、深夜もう一度吐く。トイレに行こうと思って身体を起こしたら一気に吐き気がこみ上げてもうまったく我慢できなくなってしまった。幸いレジ袋が一枚手の届くところにかかっていて、それを両手で持ったか持たないかというところで吐いた。ほんの少しこぼしただけですんだ。
前日とほぼ変わらない一日。便は黄色くてほぼ完全に色水。なにかケミカルな匂いがする。時々こみあげるげっぷは少しだけキュウリに似た匂い。日々全然よくなっている気がしない。