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ツール・ド・フランス第 18 ステージ

この日が最後の山岳ステージ。あとは平坦、個人 TT、最終日なのでこの日で大勢が決まると言ってもいい。皮肉にもこの日は前日限りでエース、エガン・ベルナルがレースを去ったイネオス・グレナディアーズの日だった。リチャル・カラパスが山岳ポイントを荒稼ぎしてトップに立ち、クフィアトコフスキーがそのカラパスとふたり旅の末最後は自身初のステージ優勝を飾った。総合上位勢はいくつかの波乱はあったものの、最終的に大きな順位変動はなかった。特にリッチー・ポートは一級山岳の山頂の未舗装路で前輪パンクに見舞われ、しばらくそのまま走るという悲惨な目に遭ったが、バイク交換後に他の何人かと小集団を作って前を追い、結果的にタイム差無しにこぎつけている。
惜しかったのはマルク・ヒルシで、前半から積極的に山岳ポイントを稼いでマイヨ・ア・ポワ・ルージュを狙ったが、下りのコーナーでハンドリングミスで単独落車し、ひとり前を追ったが届かずに最後の登りで吸収された。とはいえこれで今大会三度目の敢闘賞を受賞。あのあと案の定ステージ優勝も飾り、これを書いている時点では最終日も過ぎているので書いてしまうと“スーパー敢闘賞”も受賞しているので、すでに U-23 のチャンピオンであることを勘定に入れても大いに名を売った大会となった。ロードレースはチームスポーツとわかっていても、個人的にはこういう孤独な戦いを挑むライダーに心を動かされる。いいレースぶりだったと思う。