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ムーアの法則

こんな記事を読んだ。

ムーアの法則」は日本に何をもたらしたのか
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20230516/k10014068741000.html

ムーアの法則、単なる経験則にしちゃ長いことうまくいってたよねぐらいにしか思っていなかったが、違うんだな。ここに書かれていたことが本当だとすれば、典型的な「予言の自己成就」だったらしい。機器の製造メーカーは半導体の進化のペースを予測して製品をデザインし、半導体メーカーはそれに必死で応えた、と。たいへん面白い。
ただちょっと気になるのは、ここで引用されているムーアの法則が「二年で二倍」となっていることだ。おそらくオリジナルは「十八ヶ月で二倍」だったはずだ。そして現実のペースとしては二年で二倍の方に近かったと言われている。ここは雑な処理に思える。実際に予言が当たったかどうかより、「半導体の集積密度がかなり長い期間線形に上昇し続けたこと」と、「それを所与のものとしてメーカーが努力して実現し続けたこと」こそがこのエピソードの面白いところだからだ。でもまあ、全体からすればささいなことかもしれない。