黄昏通信社跡地処分推進室

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暗黒竜と光の剣:決戦を前に

その槍は持っている人物の背丈よりはるかに長かったが、持主はそれを苦にする様子もなく両手で操っていた。 足を肩幅より少し広く置いて、軽く膝を曲げた構えを保ったまま、単純で基本的な動作を反復する。腹の高さにまっすぐ突きを出し、すぐに引く。上半身…

ЛЕГЕНДАРНЫЙ ДРАКОН -- Epilogue "We will be back !!"

『アリョール』のエンディングねたばれを含むので、気にする方は読まないでください。 * 「あーあ」彼女は舳側の舟底に仰向けになったまま、右脚を高々と持ち上げた。編み上げの安全靴には、脛の内側辺りに引き裂いたような傷が残っている。今まで気がつか…

魔界塔士サ・ガねたばれショートストーリー

ねたばれっつーかもう。

悪霊の神々 (2-2)

→前回はこちら→http://d.hatena.ne.jp/natroun/20071228#p1→初回はこちら→http://d.hatena.ne.jp/natroun/20070518#p1 カインがどうしても鏡を洗うと言って聞かず、僕たちは川まで出て鏡を清めた。幸い魔物には出くわさなかった。汚れはなんとか落としたもの…

Olivia's Mystery -- Prologue

「皇帝の娘を助けなければならない」 そう、勝手に信じ込んだ男が、世界の果てへと旅に出る。 過ぎ去ってしまったことをあれこれと考えるのは、まだ起きていないことについて心配するのと同じくらい意味のないことだともいう。 あの給水場事件が事故だったの…

スクウェア・エニックスのアレ

長い長い塔の途中には、大小さまざまの部屋があった。殆ど踊り場程度の広さしかないもの、やたらめったら扉がついている部屋、家具どころか塗装ひとつないつるんとした立方体の広間。大抵のところは何の役にも立っておらず、またなんらの害も及ぼさないよう…

ЛЕГЕНДАРНЫЙ ДРАКОН -- Prologue

むかし、そんなに昔でもないむかし。まだエンジンが 1000hp を超えられなかったころ。950hp のエンジンを六基積んだ、天を覆わんばかりの巨大飛行機が空を翔けていた時代があった。正式名称、KS-6.2 型。通称“アリョール”。 「子供のころ子守りのばあさんが…