黄昏通信社跡地処分推進室

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三日坊主新馬チェック 2004-2005 (37)

オープン

阪神02-26-11R(T16) アーリントンカップ(G3):ビッグプラネット(牡・父ブライアンズタイム/母ロンドンブリッジ)
(34) に続いて連勝。好発からハナに立ち、そのままやや速めのペースで一度も他馬を前に立たせることなく圧勝。時計も中々速く、パフォーマンスとしてはかなりいい。ただ、少し力み過ぎて走っているのは確かだし、クラシックに行くにしても短距離路線に行くにしても、もう少し力を抜いて走れないと辛いかも知れない。気性をおいておけば距離が保つスタミナはある筈で、例えば皐月賞などは案外面白い。といっても今年は有力馬に強い同型がいるので自分のペースで走るのは難しいだろうが。ともあれ今後いろいろな意味で目が離せない。楽しみな馬。
阪神02-27-9R(T22) すみれステークスダンツキッチョウ(牡・父サンデーサイレンス/母レイホーソロン
札幌2歳ステークス以来の出走。ケイアイヘネシーの大逃げだったが、慌てず二番手で折り合い、四角手前で引きつけた時にも自分からは動かず、直線ケイアイヘネシーが最後の脚を使うところをそのまま外から差し切った。以前も書いたがサマニベッピンの下で、中距離向きの鋭い末脚はすでによく似ていると言える。ちょっと母方の血統が古く、母母父がセダンだったりするのは気になるが、まあいい血統はいい血統ということだろう。上がりが多少物足りなく、また相手ははっきり弱かったが、今後に期待の持てる内容。

500万下

中山02-26-7R(D18):カネヒキリ(牡・父フジキセキ/母ライフアウトゼア)
ウォーターダッシュを行かせて二番手でぴったりマーク。ペースはむしろ遅く、四角を回るところで仕掛けて先頭に立つと、直線ではちぎる一方だった。大差勝ち。差がつきやすい馬場状態とは言え、500万下でそうそう大差勝ちなどできるものでもなく。時計もかなり速い。フジキセキ× Deputy Minister ×ミスプロ。母は Silver Deputy の全妹だからかなりの良血と言える。半兄ナインティプルーフ(父 Wild Again)は現在7戦3勝(すべてダート)。そこそこ出世しそう。脚抜きのいいダートなら上でも即通用する筈。母の名が一瞬ライブドアに見える。
中山02-26-9R(T16/filly) きんせんか賞:ウェディングヒミコ(牝・父コマンダーインチーフ/母ウェディングシルク)
7戦目だがこれで二連勝。平均ペースを三番手のインという絶好のポジションで追走し、直線伸びて抜け出す。レースが巧いのはキャリアの分だろうか。時計は平均程度。コマンダーインチーフ×サンデーサイレンス×ブレイヴェストローマンだからもう少し長い距離の方が合っていそうだ(未勝利は 2200m で勝っているらしい)。Hail to Reason の4×4があるがイメージがわかない。一戦ごとに馬体重が増えているのは頼もしいが、デビュー戦から 20kg 増えてやっと 410kg というがさのなさも辛いところ。上ではきついか。
中山02-27-6R(D12):エイシンニュートン(牡・父 Awesome Again/母 Good Response)
エイシンニュートンって PedNet で確認しただけでも二頭目なのな。先代は 1993 年生まれだそうです。さておき (2) 以来の登場。当時のおれコメントもしてません。レースは見てた筈だけどもちろん憶えてないし、初登場みたいなもんだな。スタートは普通ぐらいだが二の脚が速く、外から来たケイアイカールトンと併走して速めのラップを刻む。こうなると外から被せてる方が有利なものだが、そのまま振り切って押し切ってしまった。時計はかなり速く、3着以下も五馬身ちぎれた。ダートでのスピードは相当なものがありそう。一応新馬戦ではちょい差ししてたみたいだし、上でも短距離なら結構面白いかも知れぬ。血統は Awesome Again × Relaunch × Foolish Pleasure 。正直よくわからん。中距離に向いてもおかしくはないように思える。母が Foggy Note(Relaunch の母)の2×3という強烈な近交を持っているが、これも正直持て余す。(おれが)
中山02-27-9R(T22) 水仙賞:コスモオースティン(牡・父オース/母ビューティスカット)
逃げ切り。どスローに落としたし早目に来る馬も居ないし人気馬たち(アクレイムとかメガトンカフェとか。どっちもこの日記では期待馬だった)はずっと後方のままだし……と正直恵まれた感はあるんだけど、それはそれとしてこの馬は逃げるのが一番いいと思う。後藤浩輝が乗った時は3戦2勝で手も合うようだ。初勝利は (11) 参照。母がテイエムトップダンの半妹で、距離は長い方がよさそう。上では通用しそうにないが、道悪とかならなんとか。頑張って欲しい。
阪神02-26-6R(T12):セイウンプレジャー(牡・父 Sea of Secrets/母 T.V. Jingles)
(35) に続いて2戦2勝。珍しく「上でもやれそう」と書いて珍しくほんとにやれた。ただダート向きってのは違ったし、それにも関わらずみんな買ってたから単勝は 1.7 倍とかだったみたいでほんとに威張れない。むしろすいません。前回同様、追走に苦労して武兄が押したりムチ抜いたり色々してたが、伸びると確信したらしくためらいなく外に持ち出されると、果たしてびゅーんと伸びて快勝。ただ時計は平凡。武兄によると「もっと距離が長い方がいい」とのこと。どのぐらい長ければいいのかは不明。おれはマイルぐらいまでと思うけど。目が離せないレースをするので、次も楽しみ。
阪神02-27-6R(D14):ダンディズム(牡・父フジキセキ/母ビワプランサー)
初登場は (7)。その後いろいろあって6戦目にして2勝目。ハイペースの流れを前半後方から追走して、四角手前で早目に大外ぶん回して上がってくる。最後まで伸びて差し切ったのは立派で、結果的には好判断だったとは言えるが、ペースの割に時計が大したことない。前回書いた通り三代母が Sex Appeal なので、祖母の兄弟にトライマイベストEl Gran Senor が居る。今回は初ダートだが問題なかった。母の父がブライアンズタイムだから、ダートの方が向いてるのかも。オープンでは苦戦必至。

新馬

中山02-26-6R(D12/filly):クイックセイコー(牝・父エルコンドルパサー/母スコールイ)
前の二頭が速めのペースで飛ばすのを三番手で追走。四角でも射程圏に捉え、直線は外からよく伸びて差し切る。時計は平凡。半兄セイコーアカデミー(父サンデーサイレンス・現役4勝)は芝の中距離を中心に活躍しているが、この馬は父がエルコンドルパサーに替わって Mr. Prospector が3×3になっている。とはいえ芝に向く可能性も否定はしないが。いずれにせよもう少し長い距離の方が安定しそうにも思う。上ではすぐには無理かも。
中山02-27-4R(D18):タカオスター(牝・父ブライアンズタイム/母マルゼンモンタ)
出遅れて後方から。スローで団子状態になり、それを三角からまくって行って押し切る。時計も平凡で、正直レベルの低かった印象は否めない。ブライアンズタイム×マルゼンスキー×ラフィンゴラで、まあラフィンゴラはさておき底力ありそうにも見えるんだがなあ。牝系はかなり古い代から日本に定着。遠く遡ればメジロオーロラとかと同じみたいだけど、近親はいとこにビワセイハが居る程度。ダートの中距離向き。上では厳しい。
中山02-27-5R(T18):ゴールドコースト(牡・父トレジャーアイランド/母ナスルエルリーズン)
なんだこれ。1000m 通過66秒台とかなのにその時点で5馬身リードって。勝って下さいとしか言いようがない展開で、逃げ切り勝ち。上がりも遅くはないけど凄く速いわけでもなく、正直どう評価したものかわからん。トレジャーアイランドは意外にもこれで芝で2勝ダートで1勝となっている。母の父はナスルエルアラブ。いとこにシスティーナが居る。ダートにも向きそうだが乗っていたバルジューは「断然芝の方がいい」とのこと。どちらにせよ上では厳しい。
阪神02-26-5R(D18):トーヨーヒリュウ(牡・父サンデーサイレンス/母サンダードーム)
金折が乗っていた。関東在住の者からすると断然障害騎手のイメージなんだが実際はどうなんだろう。さておき、サンダードームの仔だから当然トーヨーリファールの半弟になる。道中好位で行きたがりながらも四角では余力があり、直線2着のコメディアデラルテに詰め寄られた時もまた伸びる根性を見せた。時計はスローとは言え平凡。おそらく芝でもやれると思うんだが(全兄トーヨーサイレンスは芝1勝ダート2勝)、まあやってみないとわからないか。今日のレースの限りでは上で即通用とは行かなさそう。
阪神02-27-5R(T14):フローラルパレス(牝・父サンデーサイレンス/母フラワーパーク)
フラワーパークの娘。ダッシュがつかず後方からのレースだったが、直線エンジンがかかると他馬をまとめて交わし去る。力強い末脚だった。時計は平凡だがペースも速くなく、上がりが速かったし内容はなかなかいい。父がサンデーサイレンスとはいえ母が最優秀スプリンター、母母父もノーザンテースト、となると短いところに向くのかなあ、と考えたくなるが、全兄のフィレンツェは結構だらっとした距離で活躍していたりする。ううむ、どうなんだろう。今日のレースを見る分には、確かにもう少し長い距離の方がよさそうだが……。上でも通用する末脚。とりあえず次走楽しみ。