黄昏通信社跡地処分推進室

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トイレット

職場の建物はわりと独特な構造をしていて、フロアの四隅に柱があってそのうちの二本が階段、二本がエレベーターになっている。階段の方の柱には踊り場ごとにトイレが設置されていて、どちらの柱でも男子用と女子用が交互に配置されている。便所は同じ広さではなく、片方の柱のほうは個室がふたつ、別の柱のほうは個室がひとつしかない。二十年前におれが来たときは、トイレは全部和式だった。少なくとも男子についてはそうだ。それで、M5階のふたつ個室がある方のトイレが真っ先に洋式に改修された。トイレの個室というのは一般に内開きになっている。本当は設計思想上はだめだと思うのだが(中で人が倒れると開かなくなる)、単純にトイレ自体が狭いからそうなるのだろう。それで、和式便器はその上を扉が通過できるので個室がコンパクトに収まるのだが、それをそのまま洋式便器に置き換えると当たり前だが扉がぶつかる。というわけでそのトイレは個室がひとつになった。しかしやはり個室が一個減るのは厳しいという判断になったのだろう、そのあと改修されたMB2階の個室ふたつのトイレは個室の扉を円弧型の引き戸に変えることで強引に洋式便器と個室ふたつというのを両立させた。おれはけっこう感心したのを憶えている*1

それで、17年ぶりに四階に戻ってきたので、せっかくだからこのM5階の広い個室に行ってみようかと思い、実際に使ってみたのだが、驚いたことに当然あると思っていた尻シャワー(なんていうんだ? 商品名であることを承知で「ウォシュレット」だろうか)がなかった。今でこそ自分の行動圏では公共機関のトイレでも当たり前のように設置されているが、17年前はなかったのだ。上で書いた「それ以後に改修された」トイレには全部ついているから、その頃がちょうど端境期だったということになるだろうか。

んでさらに追記。M3階のトイレはまた別の仕様になって、個室ふたつのまま二つ折りの扉になった。丸いスライドレールをつけるのはいかにも大変だったと思うので、これはわりと妥当なソリューションだったと思うのだけど、実際にはあんまり上手くいっていない。錠がほとんど完全に壊れている。90度回転するつまみがついていて、連動するラッチが扉をロックするのだが、そのラッチとつまみのユニットそのものがもうそれこそ90度ぐらい回ってしまうようになっていて、すごくうまいところにかからないとロックできない。これ修理しないの?と思ってから少なくとも四年このままなので、直す気がないとしか思えないのだが、普通に不便。あと配置の問題で飛行機のトイレかっつーぐらい狭い、かつそれぞれの個室が台形だか不等辺四角形だかとにかく不整形で、そう聞いて想像するほどではないけど微妙に落ち着かない。

*1:ここまで書いて検索してみたら、このあたりのことはこのブログで昔書いていた。前の日記だったかと思ってあらためて書いてしまった