黄昏通信社跡地処分推進室

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ポポンデッタ

先月に引き続き、詳しくは書けない用で出かける。今回はものを受け取ってくるというスタイルのもの。なんだか面白い。

午後、息子が前々から行きたいと言っていたポポンデッタへ。ひと月前まで名前も知らなかったのだが、日本全国に店舗を持っている鉄道模型屋さんらしい。息子は今急速に鉄道模型熱が高まっていて、先日図書館に行ったときにリサイクル本で「鉄道模型趣味」が出ててそれをもらってきたら、この店の広告が載っていてそれで知ったというわけ。
で、ここは試走可能なNゲージのレイアウトを各店舗に設置してて、持ち込みで走らせるもよし、レンタルの車両を借りるもよし、というシステムになっている。今回初めてだったので(そもそも車両も持ってないし)おためしの 20 分ということで、車両も無料の奴を借りた。京葉線E231 系?だかの四両編成。ただただオーバルコースを走らせるだけなのだがやはり楽しいようで、ぐるぐる走らせていた。最後の方で娘が車両がさしかかっているところでポイントを切り替えるという事故をやらかしてしまい脱線、そこでちょうど 20 分になったので終わりにする。息子の模型熱はますます高まったようだが、どうするか。
せっかくデパートに来たのでみたいな感じで、おもちゃ売り場とか屋上とか冷やかして、さらにヨドバシカメラの模型フロアとかまで寄ってから、帰った。

発表会

娘の音楽教室の発表会。昨年は平日だったうえに微妙に忙しい時期だったので、スーツを着ていって娘の出番が終わったらそのまま職場へ、みたいな感じだったのだが、今年は普通に全部見られた。ありがたいことです。義母と両親にも来てもらえたので、みんなでずらっと横に並んで座る。たぶん 300 人とか入るホールで、それでも七割ぐらい埋まってたかな。
娘の出番は四番目、曲目は「もりのくまさん」。八人で六パートだかに分かれて弾くのだけど、娘は5パートで、途中ちょっと休むところもあったりしてなかなか難しいパートだったけど、練習の甲斐あって上手に弾けていた。最初はどうなることかという感じだったけど、頑張りました。
んで、幼稚園児から高校生まで全 17 組、がっつり聴きました。最後の方のクラスになるとやっぱりみんな上手でかっこよくて、小さい頃からずっと同じクラスで、なんてエピソードも披露されたりして、むう、長く頑張るのもいいものだねえ、などと思ったりした(思うつぼである)。

雪は止んだ

都心でも大雪あるかも、の予報。よりによって土曜授業の日なので子供たちを送り出し、午前のうちに買い物をしてしまおうと妻と外に出たら雪。粒が小さく、たちまち木々や土の上が白くなりはじめてこれは降り続ければ積もりそう。いろいろ買い込んで帰る。だが幸いあまり長く降らず、うっすら色づいた程度で終わる。とはいえめちゃめちゃ寒く、午後は外出もせずにひきこもり。まあこんな日もある。

『宇宙はどこまで行けるか-ロケットエンジンの実力と未来』 小泉宏之著 中央公論新社:中公新書,2018-09

宇宙旅行をする乗り物のための推進装置は、今のところ一種類しかない。ロケットエンジンだ。なにしろ大気がないところを飛ばなければならないのだから、物体を勢いよく投げ捨ててその反動で反対向きに進むしかない。そのシステムをロケットエンジンと呼ぶ。得ることのできる速度は投げ捨てるものの質量と速度に比例する。どちらにも制約はある。乗り物に積める燃料には限りがあるし、投げ捨てる速度も無限に速くはできない。たくさん積むほど重くなって加速の妨げになるし、速くしようとすればするほどエネルギーが要る。
そのようなジレンマの中で、用途に応じて様々なエンジンが作られて使われている。いわゆる一番よく見る宇宙ロケットは地球の重力圏から脱出しなければならないので大出力が必要で、そのために使っている液体燃料ロケットは大きく重くなり、比推力*1はあまり高くない。惑星間、まして恒星間を旅行することを考えると、もっと比推力の高いエンジンを用いなければならない。
ここら辺は定番の話だけれど、具体的な推進手段についていろいろ記述されているのと、あと定量的な話がされているのはよかった。つまり、現在の技術で、この推進方法を使って、このぐらいの大きさでこのぐらいの燃料を積んで、という条件でどこまで行けるか。
個人的にはちょっと目が滑ってしまったというか、あまり自分のコンディションがよくない感じのときに読んでしまったのでちょっともったいなかった。機会と時間があれば読み返したいが、そんな日が来るかどうか。

*1:「推力/(推進剤質量流量・地球の重力加速度)」で表される数値。ものすごくざっくり言えば燃費みたいなもの。

A MODERN VISION -- フィリップス・コレクション展 於三菱一号館美術館 2018-10-17〜2019-02-11

ひょんなことでチケットをいただき、というのが一昨日のことで、もう終わりかけなのであわてて行ってきた。ダンカン・フィリップスが生涯をかけて収集したコレクションの中から、特に知名度の高い作家の作品ばかりを引っ張ってきたみたいな展示。豪華といえば豪華だけどミーハーといえばミーハーではあるかな。

フィリップスという人はもちろんお金もいっぱい持っていたのだろうけど、めちゃめちゃじゃぶじゃぶ資金があったわけでもないようだ。それでコレクションは奥さんとふたりでじっくり吟味して、時には借りて手元に数週間置かせてもらってから、ほんとうに手に入れたいと思ったものだけを買っていたのだそうだ。それも時には資金がなく、手元の作品を手放してなんとかお金を作って入れ替えることもしばしばであったらしい。

印象に残ったのはなんといってもモネの『ヴァル=サン=ニコラ、ディエップ近傍(朝)』(長い!)だった。手前の小高い尾根とその向こうの入り江、そしてその先に突き出す半島の海岸線が、朝の光の中で輝いているのだけど、もう全部ひとつの色に溶けていってしまいそうなぐらい淡くて微妙な色使いで、ふはーっとなってしまった。これは絵はがきになると案の定ぜんぜんだめで、まあしょうがないけれど、考えてみるとあれを生で見ることはもう二度とないのだろう。他にはゴッホの『アルルの公園の入口』という作品がよくて、これはアルルでみんなで共同生活しようみたいになってゴッホが先に住んでてゴーガンが引っ越してくるのを待ってる、みたいな状況で書かれた絵らしいんだけど、思いがけないほど明るくてよかった。こんな風にも描いたのね。そのゴーガンの作品は『ハム』。タイトルの通り加工肉のハムを描いてて、フィリップスは同じゴーガンの「タヒチの風景画」を手放してまでこの肉の絵を買ったらしいんだけど、すっごいおいしそうだった。風景画じゃこうはいかんもんな。クールベの『地中海』、不穏さと力強さを併せ持っている感じですごくよかった。シスレーの『ルーヴシエンヌの雪』、ユトリロの『テルトル広場』あたりはおれが勝手にヨーロッパの冬の風景画かくあってほしいというイメージに近くて好き。あとはクレーの『養樹園』はかわいかった。ルソー先生は『ノートル・ダム』、キャプションに「夢か現実かわからなくなるような世界」と書かれていたけどまさにそんな感じで、実在の風景をおそらく本人は普通に描いてるのにこうなっちゃうのはほんと魔法使いですな。

とまあなかなかいろいろいいものがあって楽しかった。驚いたのは終了間際とはいえ平日の 16 時とかだったのに普通に人がいっぱい入ってたこと。混んでる、まではいかないけど空いてるとも言いがたいという程度にはお客さん来てた。一号館美術館自体がそれだけで客を呼べるような箱になりつつあるのかな、という印象を受けた。
あと、途中の休憩スペースみたいなところで本棚に日本で行われた別のフィリップス・コレクション展の図録が置いてあって、中に 2011 年だかに新国立美術館でやってたやつがあったんだけど、それがよかったんだよね……。「モダン・アート,アメリカン ―珠玉のフィリップス・コレクション―」ってタイトルだったみたいだけど、こっちの方が見たかったなと思うぐらい。またいつか機会があれば。

ところで三菱一号館美術館、こんなに立派でお金もあるんだろうのに、過去の展覧会のウェブページ残さないのね。おれにはその方針は本当に理解できない。そういう記録そのものに、そしてその記録に誰もがアクセスできることに、どれだけ大きな意義があるか、一番ご存知なのはあなたたちでしょうに。

気候変動/HEY

セミナーへ。六本木のわりと新しいビルだったので綺麗な会議室ぐらいを想定してたらひとり一台ノートパソコンとマイクがついてる浅いすり鉢状の部屋で、想定より上を行かれた。まあノート自体はパワポの資料をめくる以上のことには使わなかったんだけど……。内容としては社会や気候の変化に伴う痛みをちゃんと吸収していきましょうみたいな話で、もっともではあるんだけどそこをちゃんと商品化するのは難しいよねみたいなところ。炭鉱の労働争議の話とか出てきて、なるほどという感じはあったけど、今の社会がそういうものをそもそも吸収できるのか、というところからして疑問ではあるかな。

早めに終わったけど戻ってもあんまり仕事できないみたいな半端な時間だったので有休取って直帰。丸の内に移動して三菱一号館美術館へ。これは別エントリ立てます。

んで秋葉原へ。さあロボキッドやるぞと思ったけどもうなくなってた。早い!(追記:これは勘違いで、SD ガンダムとの 2in1 にされていたのをおれが気がつかなかっただけだった。 ) まあインカムは稼がないだろうけどいくらなんでも短すぎるので、やっぱり基板がだめだったのかな。がっかり。
折角来たので QMA ちょっとやったりしつつ、高田馬場に移動してミカドへ。ダライアス二回。一回目は凡ミスからわりとあっさり死んで、二回目は順調だったけどGゾーンで赤玉取らされてレーザーになっちゃってピラニアにやられた。ハイパーまで行ってたから十枚ぶん以上バリアがあったはずなんだけど、全部剥がされてなおかつ死んだ。下手すぎるだろ、というのはさておき、いくらなんでもレーザー弱すぎるよねこのゲーム。
晩ごはんは松屋の鶏タルささみステーキ。おっさんにはいろいろちょうどいい。

くつべら

この日より少し前だったけど、家で使っている木の靴べら――立って使うあの長いやつではなくて、座って使う 20cm ぐらいのやつ――がいきなり割れてしまった。靴を履こうとして右足をあてがい、ぐっと靴の中にかかとをつっこんだところで木目にそってぱきーんと真っ二つになってしまった。こんな壊れ方するんだとちょっと感心したが、まあこう壊れるしかないような気もする。この前後、どういうわけか足がふくらんでいる感じがして、朝夕問わず靴を履くときちょっときついなと思ってはいたのだけど、こんなことになるとは思わなかった。